韓国騒然「バルチック艦隊の金塊」とは? 総額「15兆円」日本でもかつてブームに

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本当に「金塊」は積まれているのか

   韓国ではこの「バルチック艦隊の金塊」が、鬱陵島近くに沈んだドンスコイに積まれていた――との説が広まった。笹川氏の挫折から間もない80年代には、すでに引き揚げ話があったという。90年代末にも企業によって本格的な探索が行われたが、やはり失敗に。しかしその後も「金塊伝説」は止むことなく、ついに今回のシンイル・グループの「発見」につながった。

   もっとも、ドンスコイに本当に金塊があるのかは定かでない。そもそも、バルチック艦隊が多額の戦費を輸送していた、という話の真贋自体あやふやだ。根拠としてしばしば「日露戦争当時の駐仏大使の電文」が引用されるが、外務省ではその存在を確認できていないという(80年10月28日、参院内閣委員会)。韓国大手テレビ局・SBSも財宝説には「歴史的根拠がない」と断じた。

   韓国内ではこのほか、シンイルの企業実態や「発見」の真否など次々と議論が持ち上がっている。113年前の沈没船は、本当に現代の「宝船」か。結論が出るにはまだ時間がかかる見込みだ。

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