「やっぱり、自然には勝てませんよね...」。どこかガッカリしたような調子で、J-CASTニュースの取材にこう語ったのは、2018年7月24日に行われた「第70回鎌倉花火大会」の運営関係者だ。
実は、今年は風が弱かったためか、打ち上げた花火の大半が煙で隠れてしまうアクシデントが起きたのだ。これには、会場にいた観覧客からも「ほとんど見えない」「音は聞こえるけど...」との落胆の声がツイッターに相次いでいた。
「もう音と煙だけでした」
鎌倉花火大会は、神奈川県鎌倉市の由比ヶ浜と材木座の両海岸で開かれる毎年夏の恒例行事。今年の打ち上げ数は約4000発。およそ50分にわたって、大輪の花火が鎌倉の夜空を彩るはず、だったのだが...。
花火の打ち上げが始まってすぐ、煙が会場周辺の上空を覆い始めたのだ。実際、会場を訪れていたという男性(19)は取材に対し、
「ほとんどの時間は煙に覆われて見えませんでした。花火が見えた場合でも、全部は見えず一部だけでした。中盤くらいに1度だけ煙が収まり、その後数分だけ見えましたが、フィナーレはもう音と煙だけでした」
と残念そうに振り返る。周囲の観覧客の様子について聞くと、
「煙で見えないことがわかって違う場所へ移動する人や帰宅する人が打ち上げの開始から5分くらいで大勢出ていました」
と説明。会場に残った客は、花火が見えない状態でも拍手や歓声をあげるなど、前向きに楽しもうとする雰囲気だったという。
そのほかにもツイッター上には、モヤモヤと漂う煙がすっぽりと花火を覆い隠す様を撮影した動画や写真が数多くアップされている。また、花火大会の模様は「J:COMチャンネル」でも生中継されていたが、その視聴者からもネット上に、
「あまりにも放送事故レベルで煙で花火が見えん」
「放送事故かな?っていうくらい何も映らないw真っ暗www」
「花火中継してるけど煙すぎてて何も見えなかった」
といった声が相次いでいた。