猛暑が続き、メディアが連日、「命に関わる危険な暑さ」を伝えて注意を呼び掛けている。熱中症による死者も出て、病院に搬送される人が続出している。
そんななか、暑さ対策として日傘の売れ行きが好調で、「日傘男子」として日傘を使う男性も増えている。「日傘デビューした」とSNSで報告する男性もおり、ネット上の関心も高まっている。
6月配信の「日傘男子」記事がランキング入り
2018年7月20日も西日本と東日本で猛暑となり、兵庫県豊岡市や福岡県太宰府市など各地で38度を超えた。大分県では80歳の男性が熱中症とみられる症状で死亡。各メディア報道によると、前日19日には全国で10人以上が死亡している。連日、病院に搬送される人も相次いでいる。
こうした状況下で暑さ対策への関心が高まり、ツイッター上の話題を紹介する「ついっぷるトレンド」では20日夕、ニュース総合ランキングで、NHKが「日傘男子」を紹介した6月27日配信の記事(ネット版)が2位に入っていた。
また、20日のツイッターでは、
「暑すぎてね、ついに日傘買ったよ。日傘男子だよ!」
と、日傘デビューした男性による報告も見受けられた。
「暑さの中、出歩く」夫を心配する妻が購入するケースも
都内のデパートの西武池袋本店によると、実際に会社帰りに日傘(晴雨兼用タイプ)を買いに来て、「すぐに使うから包装は不要」という男性もいるそうだ。紳士用は、婦人用に比べると数は少ないが、7月のこれまでの販売数は前年比で約2割増。婦人用も、同2割増えている。
売れ筋は、婦人用では折り畳みが簡単で軽量なもの。色については特段の傾向はない。紳士用では、多少重くても裏地のコーティングがしっかりした「遮光性」に優れたタイプがよく売れている。紳士用の主な購入層は40代から70代。「代理購買」といって、夫や子供から頼まれた妻や母親が紳士用を買いに来るケースも結構あるそうだ。
また、小田急百貨店新宿店によると、紳士用日傘(晴雨兼用)の売れ行きは「去年より多いのは間違いない」。梅雨明け(関東甲信越では6月29日)から売れ始め、ベージュなど色によっては、既に在庫がほとんど残っていないものもある。売れ筋は、3つ折りで「遮光」「遮熱」を重視したタイプ。購入者の中には、「夫が、こんなに暑い中に外を出歩くのが心配」と買っていく女性もいるそうだ。
気象庁が7月19日に発表した1か月予報(21日~8月20日)によると、8月に入っても厳しい暑さが続きそうだ。