たった「198円」でウナギの丼ぶりを食べた気分になれる。土用の丑の日に合わせて、関東の大学生協がそんな学生にも良心的な弁当を発売している。
その名も「土用のたれめし」――。
「蒲焼さん太郎」乗せるといいかも
「土用のたれめし」は、大学生協東京事業連合が企画した商品だ。白米にウナギのかば焼きのタレをからませた、シンプルな弁当である。
関東・甲信越エリアの大学生協約80店で、2018年7月20日と8月1日の土用の丑の日に合わせ、7月16日から8月2日まで販売している。数量限定で、価格は198円(税込)だ。
土用のたれめしは発売後まもなく、ツイッターなどインターネット上で話題を呼ぶことに。複数の大学生協が公式ツイッターで宣伝したのがきっかけだった。
法政大生協の多摩店は16日、「ウナギはご用意できませんでしたが、少しでもうなぎを感じていただけるよう、うなぎのタレ味のたれめしをご用意しました!」と投稿した。
慶応大生協の日吉店も同日、「※ウナギは入っておりません!」とツイート。「蒲焼さん太郎12円とあわせていかがでしょうか?ためしてみてね」として、「たれめし」に駄菓子の「蒲焼さん太郎」を乗せる食べ方をオススメした。
茨城大生協の水戸購買部は17日、「『土用の丑の日にうなぎの販売を行わない』という決断をした大学生協です」と宣言。18日14時頃には「今日は入荷数も少なかったので売り切れてしまいました。明日はちゃんと入荷します」と報告した。
こうした各大学生協のつぶやきを発端に、ツイッターでは「これは全国に広まってほしいですねw 学生の味方丼ですね!」「普通にめちゃくちゃ美味そう」との声が相次いで寄せられていた。
「うな丼って店の前のアノにおいだけでも飯食えるよね!」
なぜ、こんな一風変わった商品の販売を企画したのか。東京事業連合の第2事業部食品商品課の担当者に話を聞くと、
「2018年5月に第1弾『たれめし』を販売しました。この時は『焼肉のタレ味』です」
と明かす。既に、白米に焼肉のタレを混ぜた「たれめし」を発売していたのだ。
「丼ぶり弁当の商品開発の中で『このタレなら肉無しのタレだけでイケる』ということで5月に発売しました。販売結果はイマイチ(話題性も...)」
そこで、第2弾として挑戦したのが土用のたれめしだ。「ウナギの高騰で(弁当にしても)高くて使えない、絶滅危惧種であることから扱いは慎重に、という思いがあった」というが...
「『うな丼って店の前のアノにおいだけでも飯食えるよね!』『美味しいかば焼のタレが出来れば、たれめし第2弾を販売しよう!』 となり、米飯販売店さんと開発を進めて『旨いタレが出来た』ので販売しました」
前年の夏は、土用の丑の日に合わせ「うなぎおにぎり」を販売していた。だが、18年は土用のたれめしに変更した形だ。その理由をたずねると...
「価格の高騰にくわえ、組合員さんからのお声を尊重した形になります」