神奈川県在住という母親が、小学生の息子(11)が風邪気味なのに灼熱のプールサイドで2時間も見学させられたのはありえないと、ツイッター上で訴えている。
息子は、帰宅して熱中症で倒れたといい、学校側は、見学のあり方を見直すと母親に説明したという。
「元気な大人でも2時間外にいたら倒れそうなのに」
全国各地で連日、最高気温が35度を超すような猛暑が続いている。この暑さで、愛知県内では、校外学習に行った小学1年の男子児童(6)が熱中症で死亡するケースも出て、社会問題になった。
そんな中、神奈川県内のある市に住んでいるという「玲奈」さんが、自らのツイッター上で2018年7月18日、小学生の息子(11)が風邪気味だったのに2時間もプール見学をさせられたとして、「ありえない」と訴えている。
ツイートによると、息子の小学校では、体調不良のときでもプールサイドで見学することになっているといい、風邪気味の息子は帰宅してから熱中症で倒れたと明かした。
「元気な大人でも2時間外にいたら倒れそうなのに。先生たくさんいて誰もおかしいと思わないのなぜ」
「担任先生も校長先生も、信頼できるちゃんとした人たちだと思ってただけに本当に驚いている」
「玲奈」さんは、ツイッターでこう疑問をぶつけた。息子は、18日に学校を休み、現在は回復したそうだ。
小学校に手紙を書くと、息子の担任から電話がかかってきた。そして、校長や教頭らがプールの見学について検討し直すと説明したという。
「保健室がいっぱいのときはプールサイドの日陰で...」
「玲奈」さんの息子がどの小学校に通っているのかは分からないが、在住地の市教委に7月18日、J-CASTニュースが取材すると、プール見学について以下のような説明があった。ここに登場する保護者は、日付け上から「玲奈」さんと異なる可能性があるが、似たケースのようだ。
市教委によれば、7月上旬に市立小学校のある保護者からプール見学について電話があった。
それによると、子供が見学中に水分を摂っておらず、帰宅してから様子が変になったと話した。熱中症になったかは分からないという。保護者は、学校側にも伝えたといい、市教委に対しては、水分を補給できるように水筒を持たせることを認めてほしいと要望した。
市教委が小学校に連絡すると、学校側は水筒を希望する児童には持ってきてもいいと伝えていると説明した。市教委では、見学の合間に水を飲むように声をかけるなど、より丁寧な対応をするように学校側に要請した。
プールの時間は、着替えや体操もあるため、計2時限の1時間半を充てている。見学のとき、プールサイドにいるのは実質45~60分で、屋根のある日陰にいてもらうようにしているという。
市教委では、状況によっては、プールサイドでなく保健室などにいてもらうこともあるが、保健室がいっぱいのときはプールサイドの日陰にいてもらうこともあるとしており、実際は現場任せになっているという。