サッカーのロシア・ワールドカップ(W杯)日本代表GK川島永嗣(35)が、ベルギー戦終了間際に逆転ゴールを浴びた直後、倒れ込んだDF昌子源(25)の手を引っ張り上げながら、ある「言葉」をかけていたことを報道番組で明かした。
セネガル戦で失点に直結した痛恨のパンチングミスについても、当時の心境を告白。今大会、良くも悪くも大きな注目を集めた川島本人が舞台裏を次々と明かした。
「30秒くらい時間があるんじゃないかと思って」
今大会全4試合にフル出場した川島は2018年7月15日放送の「S-PARK」(フジテレビ系)に生出演。決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦(2-3)では、2-0と先行した時、「一瞬だけ喜んで、次はどういう展開になるかと考えました」とすぐに気を引き締めていたという。
その後2点を返され、後半アディショナルタイムには、MF本田圭佑(32)のCK(コーナーキック)をキャッチしたGKティボー・クルトワから、ベルギーがカウンター。ものの9秒程度でMFナセル・シャドリが逆転ゴールを突き刺した。
CKで相手ゴール前にいた昌子は全速力で戻ったが、あと一歩のところでシャドリをブロックできず、倒れ込んだ。この時、昌子の手を引いて体を起こし、どうにか前を向かせようとしたのが川島だった。
その瞬間を捉えた写真が英国公共放送BBCの番組「Match of the Day」公式ツイッターから当時投稿され、世界を駆け巡った。背後にはベルギー代表選手たちが歓喜の輪。あまりに対照的な構図に、投稿では「胸が張り裂けるような、心温まるような1枚」とのコメントが添えられていた。
番組で川島は、このシーンで昌子にかけたという言葉を明かした。
「30秒くらい時間があるんじゃないかと思って、『まだいける』と言って、引っ張りました。そうしたら、試合終了のホイッスルがすぐ鳴ってしまいましたが」
自身は「サッカーは何が起きるかわからない。この後も、何か起きるのではないかと希望を持っていました」という。