倉敷の美観地区、「元気」なのにキャンセルが... 「風評」払拭に動く関係者に思いを聞いた

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「何の被害もありません」拡散する人たち

「観光地にとって、風評被害は一番怖いものです。店の予約キャンセルは相次いでおり、外では明らかに人の数が減っています。でも、美観地区に来ていただいた方はきっと、西日本豪雨以前と何も変わっていないと感じてもらえるはず。そうした方々のお力を借りられないかと思いました」

   13日のJ-CASTニュースの取材にそう語るのは、有鄰庵の運営会社で代表を務める犬養氏だ。

   有鄰庵では西日本豪雨以後、約40人から予約キャンセルの連絡が入った。繁忙期でない7月全体の客数は通常200人を下回ることからしても、店に与えた「風評被害」の大きさがうかがい知れるというもの。8月上旬に予約を受け付けていた市主催の団体ツアー(約30人)もキャンセルとなった。

「明日(14日)からの3連休で、観光客が増えるかどうか。引き続き様子を見ていきたいです」(犬養氏)

   チラシは、有鄰庵のほか同社運営のショップ「美観堂」やスイーツカフェ「はれもけも」でも配布している。さらには、美観地区の他店にも声をかけており、既に4、5店舗で検討を進めている。英語版の製作も考えている。

   こうした犬養氏の取り組みは、徐々にではあるが確実に広まっているようだ。ツイッターで「#美観地区は元気だったよ」と検索すれば、

「何の被害もありません」「是非遊びに行ってあげてください。いつもどおりでした」「川の色以外はいつもとあまり変わらない感じ」

といった投稿が続々と見つかる。

   また、10、11日に美観地区を訪れた岡山市在住の22歳派遣社員は、ハッシュタグを投稿した理由について

「有鄰庵で、美観地区の現状を発信して欲しいと言ったチラシを頂き、少しでも風評被害を無くす助力になればと思いました」

とJ-CASTニュースの取材に回答。町並みの印象については「観光客が少なくやや閑散としていて、美観地区を流れる川が茶色に濁っていた」としていた。

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