「安い」現地業者だと、国内で別料金が必要
また、別の東日本の業者によると、季節や天候状況、参加遺族の人数、船に乗り込む日本人スタッフ数にもよるが、100万円近くかかることも。5万円から10万円で請け負うハワイ現地の葬儀業者もいるが、遺骨のパウダー作業費などは含まれておらず、日本国内で別途行う必要がある。
こうした「ハワイ沿岸での散骨」希望者は、どのくらいいるのか。先の関東の業者によると、関心は高まっており、問い合わせは「月に数件」あるが、実際に依頼があるのは「年に数件」。東日本の業者は、10年以上携わる中で「5件程度」と話した。
ただ、両業者とも今回の滝本弁護士会見に出てきた「太平洋で散骨」にかかる費用については、特殊なケースなため、通常の「ハワイ沿岸の散骨」の例は参考にならない、とみる。遺骨を狙う勢力とのトラブルも想定され警備も必要だし、陸から遠い遠洋での散骨になると、大型船が必要になる。関東の業者は、滝本弁護士が求めていた「国の支援」がないと実施は難しいかもしれない、と指摘した。