西日本を襲った記録的豪雨の最中、自民党・西田昌司参院議員らが「パーティー」に参加していたとして、SNS上で批判が挙がっている。
西田議員の事務所は、J-CASTニュースの取材に「後援会の多数の皆さんから『開催して欲しい』との声があった」と釈明した。
京都市長「適切な行動をお願いします」
「西田昌司君を励ます納涼の夕べ ビア・パーティー」と題した催しは、2018年7月7日夜に京都市内のホテルで開催された。主催は京都市南区西田昌司後援会。
京都市は記録的豪雨の被害に遭い、門川大作京都市長は7日夜にフェイスブックで
「累積雨量は記録的。土砂災害にも引き続き厳重に警戒を!緊張感を持って対処(中略)身の安全を第一に適切な行動をお願いします」
と市民に注意を呼びかけていた。京都市では10日時点で死者は確認されていないものの、同じ府内の綾部市・亀岡市であわせて4人が犠牲になっている。
西田議員の公式ブログ(7月8日付記事)によると、西田議員のほか、門川市長、そして京都選出の自民党の国会議員、伊吹文明元衆議院議長、二ノ湯智参院議員、田中英之衆院議員、繁本護衆院議員らが出席。記事では、当日の模様を写真とともに伝えている。
「西田議員は出席された皆様に、大雨の中、恒例のビアパーティーにご出席いただいたことに謝意を表されるとともに、防災減災のために政府にしっかりと予算を付けなければならないと訴えました」
「足元の悪い中、多くの皆様にご出席いただき、納涼ビアパーティーは盛況のうちに終えることができました。ご出席いただきました皆様、ご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました」
記事はその後削除
記事の公開後、ツイッターでは「被災対応真っただ中の時に...」「不謹慎すぎる」といった批判が相次ぎ、ジャーナリストの岩上安身氏は9日、
「自民党は、西田昌司議員の地元京都で納涼ビアパーティーをあの豪雨の7/8(原文ママ)の夜に開いていたそうだ。政治資金集めのパーティーが、何より優先か」
と皮肉を飛ばしている。西田氏ブログの記事はその後削除された。
西田氏の京都事務所の所長は7月10日、J-CASTニュースの取材に応じた。SNS上での批判については、パーティーの延期や中止も考えていたものの、
「後援会の多数の皆さんから『開催して欲しい』との声があり、粛々と開催することにしました」
と釈明。記事削除については「インターン生が作って載せたんですが、この時期のタイミング的にふさわしくないということで削除しました。載せる前に私がしっかり確認すべきでした。すみませんでした」
なお、豪雨により一部地域に避難指示が出ていた2018年7月5日夜にも、安倍晋三首相ら閣僚や自民党役員が懇親会を行い物議をかもしていた。
出席した自民党・竹下亘総務会長は9日の記者会見で、
「もう開いてしまっておりますので、どのような非難もお受けしようと思っております」「正直言ってこれだけ凄い災害になるという予想を私自身は持っていなかった」
と述べている。