「善意のつもりのものが私たちを疲弊させます」
野次馬だけではない。「善意」の訪問者もまた、地元を悩ませている。8日には、倉敷市のこんなツイートが話題になった。
「現在、倉敷市では個人の方からの救援物資を受け付けていませんが、真備町川辺橋前に沢山の支援物資が置かれており、自衛隊の通行の妨げになり困っています。お気持ちは大変ありがたいのですが、支援物資を川辺橋前に置かないようお願いします」
川辺橋は、総社方面から真備地区に入るための橋だ。倉敷市では現在、個人や有志団体などからの支援受け付けを行っていない。にもかかわらず、一部の「支援のお気持ちのある方」(市広報担当者)が、持ち寄った物資を置いていったという。それが、かえって救援を妨害する形になってしまったのだ。
これに限らず、「支援」に駆け付けようとする個人などの車は、野次馬ともども、渋滞を引き起こす一因にもなる。前述の「尚@真備町住人」さんは、「善意はありがたいが、個人での物資運搬及びボランティアは申し訳ないが迷惑です。市役所に問い合わせて欲しい」と訴える。
「善意のつもりのものが私たちを疲弊させます。報道もありがたいが正しい情報ではないこともある。報道の仕方は考えてもらいたい。車は邪魔です。どんどん疲労はたまっています。(中略)物資よりは今後募金や、もっと時間がたってからのボランティアが必要になると思います。『ありがとう』と知らない人に向き合って言うのも今は少し疲れています」
倉敷市の担当者によれば、現在は災害対策本部を通じて、企業などに必要な物資を依頼し、それが順次到着している状況だという。また日程は未定だが、近いうちに義捐金の受け付けを開始するので、支援の気持ちがある人には「どうかそちらを待ってください。近々にお知らせできると思います」。