フィギュアスケート男子・羽生結弦選手(23)の平昌五輪の「作戦勝ち」は、サッカーロシアW杯・ポーランド戦の日本代表と「似ている」――。テレビ番組でそう語ったのは、元フィギュアスケート選手の小塚崇彦さん(29)だ。
視聴者の一部からは、この発言に「全然違うよ」と否定的な声が続出。一方では、「間違ったことは言ってないと思う」との声も上がっており、賛否両論だ。
「彼は点数を求めたんです」
羽生選手は2017年11月、右足を負傷。18年の平昌五輪でけがの「爆弾」を抱えながらも金メダルをもぎ取り、66年ぶりの五輪連覇を果たした。
演技プログラムに高難度の4回転ループを組み込まず、低難度の4回転トウループ、サルコウのみを飛ぶ。本人も試合後の記者会見で「大事に大事に結果を取りにいった」と語ったように、少しでも優勝する確率の高い方法を選んだのだ。
そんな羽生選手は18年7月2日、首相官邸で国民栄誉賞表彰式に出席。個人としては最年少、スケート界では初めて、国民栄誉賞を受賞した。
18年7月8日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)では、このニュースを取り上げた。改めて羽生選手の平昌五輪での戦い方を振り返ったのは、ゲストの小塚さんだ。
小塚さんはまず、「オリンピック1回目(14年のソチ五輪では)優勝すると思っていなかった。で、2回目もけががあってから、2連覇している。あの時点で、僕は、悪いですけど、信じていなかったんですよ」と告白。司会者の東野幸治さんから「そんなに甘いもんじゃないと?」と聞かれると、
「そう。ちゃんと積み重ねてきた人が優勝するだろうな、と思っていた」
と発言した。
続けて「彼の作戦勝ちですね。他の選手たちは時代の流れでどんどん難しいジャンプを入れていたんですけど、彼は難しいジャンプを抜いて、点数を求めたんです。かつ勝てるプログラムをやってきた」と説明。その上で、
「という意味では、さっきのサッカーの話と似ているなと思ったんですよね。ポーランド戦で(一歩)引きながら決勝に進んでいったというのと」
と持論を展開した。