コロンビア戦のFKの失点「状況を考慮すべき」
あと2つの失点はどう捉えているか。1つはコロンビア戦、日本側から見て正面やや左の位置から、MFフアン・キンテーロに直接FKを突き刺された1点だ。グラウンダーのシュートはジャンプした壁4枚の足下をすり抜けた。川島は横っ飛びしてキャッチしたが、ゴールラインの内側。ネット上では激しく揶揄された。山野氏は言う。
「難しいシュートでした。壁の下を通すFKは、世界トップクラスのGKでも1歩も動けない場合が少なくありません。『ラインの前で取れよ』と言われましたが、選手のおかれた状況を考慮していないと思います」
「ミーティングで壁は高く跳ばなくていいと言っていたが、みんなハイジャンプした」と、試合後にDF昌子源が明かしている。山野氏は続ける。
「抜かれないと思っていた壁の下にシュートが来た。それにあのコースのシュートは、壁でGKからは見えません。実際、川島はシュートが壁を抜けてから反応しました。セーブするのは困難でしょう。しかし、諦めずに食らいつきました。もしかしたら、反応しなかった方が、あるいは全く手にボールを当てられなかった方が、バッシングも少なかったかもしれません。諦めずに最後まで食らいついたから、逆に批判されるというのは、非常に酷です」