「『麻原教祖からパワーを得たい』という理由で、拘置所の周りを時計回りに歩く」
こういったことを背景に、松本死刑囚の06年の死刑確定後、東京拘置所周辺で「聖地巡礼」に近い動きが報じられてきた。
15年4月には週刊ポストが、拘置所付近で不審な動きをする若い男女が
「時折拘置所を見上げて手を合わせ、ブツブツと何かを唱えている」
といった様子を複数の公安関係者が確認した、と報じた。
18年5月には、「アレフ」信者とみられる女性が、拘置所の周りを少なくとも2回、計4キロにわたって黙々と歩く様子をフジテレビが報じている。フジテレビはその狙いを
「『麻原教祖からパワーを得たい』という理由で、拘置所の周りを時計回りに歩くという」
と指摘する一方で、「松本死刑囚の死刑執行を避ける祈りも兼ねている」との公安関係者の見方を伝えている。
死刑執行でこういった動きが加速する可能性もありそうだ。菅義偉官房長官は7月6日午前の記者会見で、死刑執行でテロのリスクが高まる可能性について
「事柄の性質上詳細は差し控えたいが、いずれにしろ、警察当局において万全の体制を取っている」
などと述べた。