法務省は2018年7月6日、オウム真理教の教祖だった松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚ら7人の死刑を執行した。1月にオウム真理教関連の裁判が終結していたことから、執行時期に注目が集まっていた。
そんな中、立憲民主党の有田芳生参院議員も死刑執行の時期について何度か自身のツイッターで述べていたが、結果的に、執行日の予測を外したかたちになり、ネットで話題になっている。
「まだそんな段階ではない」
有田議員は、2007年まで「ザ・ワイド」(日本テレビ系)に出演し、オウム真理教に関するコメンテーターとしても活躍していた。
以前から有田議員は自身の公式ツイッターで、麻原死刑囚の死刑執行について言及することがあった。
たとえば、18年3月15日には、
「オウム死刑囚の執行問題が憶測を交えて報道されている。たとえば麻原彰晃ケース。あらゆる裁判資料と未公開資料を一室に揃えて担当者の検討がはじまる。関係者によれば事件が多いので半年から1年にもわたる。後世の検証に耐えうる精神鑑定や識者からの聞き取りも行われる。まだそんな段階ではない」
と、少なくとも半年はかかるとの見立てを披露していた。さらに、オウム真理教の信者であった高橋克也の最高裁への上告が棄却され、オウム関連の裁判が終結した1月19日には、
「これで麻原彰晃死刑囚の刑の執行がカウントダウンになるとか、平成が終わる前に執行されるといった意見が出るでしょうが、それは違います。教祖の刑の執行には後世の検証に耐えられる精神鑑定など、いくつもの難関があります」
「オウム教組の死刑執行には高いハードルがあります......(中略)......平成の終わりとは無関係です」
と述べ、死刑執行までには時間が必要であり、改元前に行われるとの意見にも懐疑的な見方を示していた。
ほか、3月14日にオウム真理教の死刑囚7人が移送されたと報道された時には、
「オウム死刑囚7人の移送。『執行とは直接関係ない』と法務省から説明をうけました」
「中川智正死刑囚など、オウム事件の7人の死刑囚が移送されたのは、執行とは直接には関係していない。理由は、すべてのオウム裁判が終ったので裁判に出廷する可能性がなくなったこと、さらに同一事件の共犯者は分散させることが基本だから」
と、死刑執行と移送については無関係との見方を示していた。
なお、この時に東京拘置所から移送されたと報じられた死刑囚7人のうち、中川智正、新実智光、早川紀代秀、井上嘉浩の各死刑囚4人の死刑が今回執行された。
「本気の感想が聞きたい」
有田議員は6月19日にも、
「オウム事件関係者は麻原彰晃=松本智津夫死刑囚の刑の執行が国会会期終了後に行われると『確言』する。そうなのだろうか。法務関係周辺を調べると、いまそんな環境は整っていないようだ。法務大臣の準備、執行時の対応、専門家の意見聴取などなどの動きが見当たらない」
と、オウム事件関係者が死刑の執行時期を「国会会期終了後」としたことを一定程度支持した。会期は7月22日までだ。
こうした一連の投稿についてネット上では、
「結局しっかり死刑執行されましたが このツイートは何を根拠に?」
「有田芳生残念でしたな。主意書で質問したら?」
といった批判の声も飛び交うものの、
「これは茶化しではなくて、この件に関してだけは有田さんの本気の感想が聞きたい」
といった声もあった。