警察に相談も「諦めてください」
香波さんによれば、痴漢をしてきた「犯人」のほとんどは、人混みに紛れて姿が確認できなかった。ただ、伸ばしてきた腕を掴むことのできた相手が1人だけいた。その男性はすぐに逃げ出したが、日本代表のユニフォームを着ていたことは確認できたという。
結果として、この日香波さんは無事に帰宅した。渋谷を離れる前には、駅前の交番を訪れて痴漢の被害に遭ったことを相談したというが、対応した担当者から返ってきたのは、
「これだけの人数ですので、対応することは難しいです。しょうがないと思って、諦めてください」
との言葉だったという。こうした警察の対応について本人は、
「確かに、あれだけの人数がいたら仕方がないっていうのは自分でも分かっていたんですけど...。でも、あまりに冷たくて事務的な対応で、正直がっかりしました」
と振り返る。
このように、たまたまコロンビア戦直後の渋谷にいただけで、痴漢被害にあってしまった香波さん。だがネット上では、そんな彼女を責めるような反応も寄せられた。先述した被害報告ツイートに対して、
「この時期この時間に渋谷にいったお前が悪いわ サッカーがある時の渋谷はやられる覚悟してください」
との批判リプライが届いたのだ。こうした反応に香波さんは、「やられる覚悟しなきゃいけないだなんて...意味わからないしありえない。そしてこんな事平然と言えるなんて信じられない」と悲しみを露わにしていた。