サッカー・ワールドカップ(W杯)で日本戦3試合の結果予想を全部当てたミズダコ「ラビオ君」が、「活きのいいうちに」と出荷された。次の決勝トーナメントの予想は、新たに捕獲される「2代目ラビオ君」が引き継ぐ。
日本代表の1次リーグ突破が決まり国内が沸き立つなか、「初代のラビオ君はどこに出荷されたのか」が気になったJ-CASTニュース編集部では、タコ予想イベントを行った地元・北海道小平(おびら)町の漁師さんにズバリ質問をぶつけた。
北海道小平町沖で19日に水揚げ
日本代表は2018年6月29日未明、ポーランド戦に敗れたものの、規程により決勝トーナメントへの勝ち抜けを決めた。1次リーグでは3試合を戦い、勝ち(対コロンビア)、引き分け(セネガル)、負け(ポーランド)の結果だった。
この3戦の結果をすべて予想で当てていたのが、北海道小平町沖で19日に水揚げされたミズダコ「ラビオ君」だ。地元漁師の阿部喜三男さん(51)が、企画を思いつき、町名の「オビラ」を逆さまにして命名した。
直径約2メートルのビニールプールの中央に「ラビオ君」を入れ、プール縁の3か所に「日本」「対戦相手」「引き分け」のかごを置き、どこに最も近付くかで占った。19日に地元で実施し、初戦から第3戦目までをそれぞれ「勝ち」「引き分け」「負け」と「予想」、結果的にすべてが的中した。
29日のポーランド戦の結果を受け、毎日新聞(ネット版)は、ラビオ君の「予想全的中」と「すでに出荷」を報じた。一方、一部では「当面いけすで保管」情報を伝えるメデイアもあった。
J-CASTニュースが29日午後、阿部さん本人に「ラビオ君の現状」について話を聞いた。当初は、「いけすで保管し、声がかかれば水族館などに譲る」予定だったが、結局は「活きのいいうちに」と「出荷した」。その日付けは「27日だったと思う」。
「2代目ラビオ君」の予想イベントは7月2日
小平町沖で水揚げされたタコは、地元の珍味加工会社へ出荷したり、茹でたあとに消費者へ販売したりする。「消費者」は地元の人も多いが、東京や大阪などからの注文を受けた地方発送も相当量ある。ラビオ君については、
「加工には回さず、茹でて販売しました。地元の人が買う分に回ったのか、地方発送分に回ったのか、までは分からない」
とのことだった。
地元で獲れるミズダコは、重さ10キロのものも珍しくなく、大きいものになると20~30キロのものもあるそうだ。「ラビオ君」の大きさは、「『小』のうちでは大きい方、という感じ」だった。
茹でたタコは「1キロ1200円」程度で販売。「できれば茹で上げたあと、あったかいうちに切って、わさび醤油で食べてもらうと一番おいしいけど、地方発送のものも『おいしい』と言ってもらってます」と阿部さん。
「2代目ラビオ君」については、これから獲れる活きのいいタコを選び、日本代表の次戦、決勝トーナメントの対ベルギー戦(7月3日未明)の結果予想イベントは、
「7月2日11時から(地元漁港そばで)キックオフです」
とのことだった。