「実際賭けに勝った」
サッカージャーナリストの河治良幸氏はツイッターで29日、「大舞台で他会場の結果に命運を託すなんていうギャンブルは西野監督かカイジ(編注:賭博を題材とした福本伸行さんの漫画の主人公)にしかできない」と冗談を交えつつも、
「正直自分もあのままポーランドとまともにやりあっていたら十中八九、失点か、少なくともイエローはもらっていたと思います。一方でセネガルが追いつく可能性は五分五分か。確率論で言えば西野監督の選択は間違っておらず、実際賭けに勝った」
と理解を示した。ただ「それでも『他力』に委ねた後悔はあるでしょうね」とも加えている。
サッカーライターで専門紙「エル・ゴラッソ」元編集者の川端暁彦氏も同日ツイッターで「もやもやするのは分かる。俺もしている(笑)」としながら、「しかし、あそこでリスク取って攻めに出て、逆に失点したり、それを止めようとレッドもらう選手出たらこの結果はないわけで。そこを天秤にかけて監督が下した決断が結果として吉と出た」と作戦勝ちに理解。また、
「日本は3試合トータルの結果として、4試合目を勝ち取ったんだ」
と、より広い視点から見ている。
初戦・コロンビア戦の勝利(2-1)は衝撃的な番狂わせとして世界中を席巻。第2戦・セネガル戦は2度リードされながら食らいつき、引き分け(2-2)に持ち込むスピリットを見せた。だからこそ、ポーランド戦の戦い方を選ぶことができた、という側面がある。
「内容」を捨てて、決勝T進出という「結果」を取りに行った西野監督。出番のなかった本田圭佑は試合後、「素晴らしい采配だったと思う」としつつ、「僕が監督だったらあの采配はできなかった」と複雑な胸中も明かしていた。