日本が突破できる確率は...
13億円以上の市場価値をもつ選手は、日本では香川選手だけであるが、セネガルは9人、ポーランドは8人、コランビアは8人と桁違いなのである。
この市場価値データは、これまでの試合結果をある程度予測できる。
上位16か国をみると、確定した14か国中突破12か国、敗退2か国。下位16か国では、確定15か国中突破3か国、敗退12か国。明暗がはっきりしている。
日本のグループステージ突破かどうかは、今夜のポーランド戦による。この場合分けはやや複雑である。
日本が勝つか引きわければ突破だ。
負けた場合はセネガル・コロンビア戦による。
セネガルが勝てば日本は突破だが、引きわけると日本は敗退だ。負けた場合は得失点差が問題になって複雑だ。
そこで、日本がグループステージを突破できる確率を計算してみよう。
これまでの44試合において、両国の市場価値をみると、それぞれの確率は、格上が勝つ57%、引き分け21%、負け23%だ。
これを使うと、日本がポーランドに勝つか引き分ける確率は43%。
日本が負けてセネガルが勝つ確率は32%(=57%×57%)。
これから、日本が突破できる確率は75%以上になる。
これは手に汗握る展開になる。もちろん、勝負はいつも予想外があるので楽しい。
日本の健闘を期待したい。
++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわ
ゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に
「さらば財務省!」(講談社)、「『年金問題』は嘘ばかり」(PHP新書)、「大手新聞・テレビが報道できない『官僚』の真実」(SB新書)など。