グルメ漫画にも登場する老舗の飲食店「珈穂音(カポネ)」が、現在入居している紀伊國屋ビルディング(東京都新宿区)での営業を閉じることになった。
この建物は大手書店「紀伊國屋書店」の所有で、昨年、歴史的建造物に指定されたばかり。SNSでは店に立ち退きを迫った、との情報が拡散されているが、はたして事実なのか。店および紀伊國屋書店に取材すると...。
グルメ漫画にも登場する人気店
カポネは、1964年創業の和食レストランだ。創業当時からJR新宿駅から徒歩5分の紀伊國屋ビルディング地下一階にある飲食フロアに店を構え、夫婦と息子を中心に切り盛り。座席数29席ほどのこじんまりした店内はどこか懐かしいレトロな雰囲気であふれる。
ロールキャベツ定食やカキフライ定食などのランチメニューが人気で、夜は全国各地の地酒を揃えた居酒屋に変身。グルメ漫画『食の軍師』で紹介されるなどファンも多い。
だが、とあるツイッターユーザーが2018年6月18日、こんな投稿をした。
「紀伊国屋書店新宿店地下1Fの名店「珈穂音(カポネ)」が今月中で閉店するという。昨年あの建物は都の歴史的建造物に選定されたので、紀伊国屋はもう建て替えを理由にテナントに立ち退きを迫らない筈なのだ。ご主人に伺ったら、紀伊国屋の若い課長の『これからは大手の時代』の一言にブチ切れたそうだ」