2004年に提供された「遺骨」は別人のものだった
今回の「消息筋」の話は、これまでの北朝鮮の主張と食い違っている点も多い。北朝鮮は、横田さんの朝鮮名は「リュ・ミョンスク」で、1993年3月に平壌市内の病院でうつ病で自殺したと説明していたが、2004年11月の日朝による実務者協議では「1994年3月入院、4月死亡」と時期を変更。この実務者協議では横田さんの「遺骨」だとされるものを北朝鮮側が提供したが、日本側はDNA鑑定の結果、遺骨は別人のものだと結論づけている。
今回の「消息筋」の情報の信ぴょう性は不明だが、韓国では大手紙の朝鮮日報や、経済紙の「アジア経済」がRFAを引用する形で報じている。仮に情報が正確であれば、「遺骨」とされるものの引き渡しや再鑑定をめぐる日朝の攻防が焦点になりそうだ。