サッカーW杯のセネガル戦で、ゴール裏にいた上半身裸の日本のサポーターが、セネガル選手の外れたシュートを見事なヘディングでクリアするシーンがテレビ中継に映った。
一体誰なのかとネット上で話題になったが、それは、お笑い芸人だったと分かって注目を集めている。
上半身裸で、胸に青字で大きく「16強」とペイント
1-1で迎えた後半、開始早々から日本は攻め込まれてピンチに見舞われる。後半6分、17番のパパ・アリウヌ・エンディアイエ選手が日本のゴール前でシュートを放った。ボールは、ゴールポストの上を越え、放物線を描いて観客席に飛び込む。
その瞬間だった。裸の胸に青字で大きく「16強」とペイントしたサポーター男性が、身を乗り出したかと思うと、頭を振ってボールに合わせる。弾き返されたボールは、鋭く男性の右側に曲がって落ちて行った...。
このシーンは、テレビ中継で流され、ツイッター上などでは、その反応の速さに驚きの声が上がった。
「ナイスクリア!!」
「あの人半端ないって」
「ヘディングで返した観客強すぎやろw」
「日本が一つになったよ」...
一体誰なのかと関心が集まったが、すぐに分かった。本人がボディペインティングした姿をツイッター上などに投稿していたからだ。
その正体は、お笑いコンビ「カカロニ」の菅谷直弘さん(27)だった。
菅谷さんは、自分が話題になっているのに気づき、クリアした場所で雄叫びを上げる姿の写真をツイッターに投稿し、
「なんか僕のクリアーがバズってるみたいでありがとうございます!!」
とお礼を述べた。
「僕も気持ちは選手とともに闘ってました」
菅谷直弘さんは、サポーターの1人として、ロシアに来ており、ツイッターやブログで観戦記を書いている。
今回話題になったことを受けて、6月25日夕にブログを更新した。それによると、前回のコロンビア戦で相手のサポーターとユニホームを交換しており、セネガル戦に着るものがなくなってしまったため、ボディペインティングを考えたそうだ。
ゴール裏でボールをクリアしたことについて、
「僕も気持ちは選手とともに闘ってました。身体はスタンドでも気持ちはピッチにあったんです」
と説明した。
「オッケェ!!!」
と叫んでからヘディングしたといい、
「ゴール裏で最終ラインやってしまいました。選手とともに闘ってたのでハンドは出ませんでしたね
と振り返っている。
海外でも、クリア場面の動画が紹介されて反響があった。独ブンデスリーガのクラブ「レバークーゼン」からは、ツイッター上で「ぜひ会いに来て下さい」と呼びかけられ、菅谷さんは、「嬉しい!!」と喜んでいた。
所属事務所グレープカンパニーのマネージャーは25日、J-CASTニュースの取材に対し、今回の話題でテレビや新聞から出演やインタビューのオファーが続々届いていることを明らかにした。
菅谷さんは、サッカーを小学校時代から始め、獨協大学サッカー部に所属していたそうで、現在は、フットサルのアルバイトもしているという。