「エアタクシー」のような利用を見込む
ビジネスジェット機は、欧米では富裕層、企業のほか、機体と操縦士を貸し切って移動する「エアタクシー」としても利用されている。世界最大市場である米国では1万3000機を超える機体が保有されている。これに対して、国内では90機弱に過ぎない。普及の遅れが、ホンダが日本参入を後回しにした理由だ。
日本で狙うのは、訪日外国人観光客の富裕層。限られた時間で、ストレスなく移動できるビジネスジェットの利点をアピールして、「エアタクシー」のような利用を見込んでいるとみられる。
カギになるのは、航空会社などとの提携だ。ホンダは2018年3月28日、ANAホールディングスとビジネスジェット市場拡大へ向けて提携すると発表。北米や欧州などの「海外渡航先でのチャーター便」でホンダジェットを最大限活用することで合意した。こうした取り組みを国内でも進めれば、需要を開拓できるかもしれない。