テレビアニメ「うる星やつら」の初代オープニング曲「ラムのラブソング」のデモ音源をアニメの音楽を担当した安西史孝さんが音楽交流サイト「nana」に投稿した。
数多くのミュージシャンにカバーされた有名楽曲のデモ音源が何故、いま公開されたのか。
レコード会社に無視された存在だった
安西さんは2018年6月20日に、「うる星やつらのオープニング、ラムのラブソングをレコーディングするために作曲者の小林泉美さん(ミミちゃん)が作った最初のデモ音源です(1981年の初夏頃)」と説明し、投稿した。
音源は1分29秒の長さで、演奏はキーボードとリズムボックスのシンプルなもので、ボーカルは小林さん本人。
この曲の作編曲と作詞の一部を小林さんが出掛け、作詞には小林さんの他に渡辺真知子さん「かもめが翔んだ日」などで知られる作詞家の伊藤アキラさんも加わっている。
そのため、実際にアニメで使われたものと歌詞が異なる部分や、スキャットになっている部分もある。
テレビアニメ「うる星やつら」は1981年から86年まで、フジテレビ系列で放送された。オープニング曲は何度か変わっているが、「ラムのラブソング」は松谷祐子さんが歌唱。放送第1回から約2年間使われ、知名度と人気が最も高い。
安西さんは、今回、この音源が公開された経緯についても明かしている。それによると、5月に静岡県伊東市の「キティ伊豆スタジオ」で行われた公開収録イベント「オタク・スピリット・セッションズ」で小林さんと久しぶりに再会。その際に話した結果「せっかくだから公表しよう」との結論になったという。
また、安西さんはツイッターで「Box セットとか色々やる時、レコード会社にネタとして教えてあげてたのに無視するから(笑)」とかつて商品化の提案をしたこともあったと明かしている。
公開サイトである「nana」では、
「えーーー!!! そんな貴重な音源の公開ありがとうございます!」
「うわーっ!これは貴重すぎて震えましたわっ!!!」
といった反応があったほか、ツイッターでは曲についてはよく知っている利用者から、
「デモ音源いい...! うる星やつらあんまりよく知らないけどラムのラブソング好き」
と、この曲の知名度を物語る投稿もあった。
音源はこちらで公開されている。