サッカーW杯ロシア大会で大迫勇也選手がゴールを決め、「大迫半端ないって」の言葉が連日マスコミで紹介される中、W杯開幕前に公開された日清食品のカップヌードルCM動画「大坂半端ないって」も注目を集めている。
テニスの大坂なおみ選手が強くて「半端ない」と、敗北した相手選手役が嘆く展開。タイトルやその設定内容から、「大迫半端ないって」を下敷きに作ったCMであることは明白だ。その公開はW杯開幕前だったことから、「大迫半端ないって」のブレークを日清は予測していたのか、としてツイッターで「日清半端ないって」と称える声も出ている。
W杯前の5月末に公開
2018年6月19日、日本代表初戦で大迫選手が決勝点となる2点目のゴールを決めると、ツイッターでは「大迫半端ないって」のつぶやきが続々と投稿された。以前からファンらの間では知られた言葉で、試合会場に「大迫半端ないって」の文字が入った横断幕を掲げるサポーターも見受けられた。
元々は2009年の全国高校サッカー選手権で生まれた言葉だ。準々決勝で、2得点した大迫選手の所属チームに破れた滝川二(兵庫)の主将が試合後、顔をしかめて叫ぶように
「大迫半端ないって、あいつ半端ないって。後ろ向きのボール、めっちゃトラップするもん。そんなんできひんやん、普通」
と話す様子がテレビで映って注目を集め、ネット動画としても広がった。その後も、大迫選手がJリーグや海外リーグで活躍するたびに、一部のファンらの間では「大迫半端ないって」の言葉が使われてきた。
しかし、多くの人は今回のブレークで初めてこの言葉を知ったようだ。
そんな中、5月25日に日清食品がYouTubeの「グループ公式チャンネル」で公開した30秒のカップヌードルCM「大坂半端ないって」編が注目を集めている。W杯日本代表初戦以降のツイッターで、
「(大迫半端ないって、が)日清CMでパロディ化されているのは見た?」
「日清、W杯前に大坂なおみで『大迫半端ないって』ネタのCM作ってたのか」
と、度々取り上げられている。
「日清半端ないって」の声も
CMの展開はこうだ。プロテニスの大坂なおみ選手のプレー画面が出たあと、「負けた選手」の文字説明が入る女性が、顔をしかめて叫ぶように、
「大坂半端ないって。あいつ半端ないって。球、速すぎて音遅れて聞こえてくるもん。そんなんできへんやん、普通」
と嘆く。最後はまた大坂選手のプレー姿とカップヌードルが紹介される。発言部分や、「負けた選手」の表情が、「大迫半端ないって」のケースとそっくりで、意識してパロディ化して作っているのは明白だ。
このCMの公開タイミングは、5月末開幕のテニス全仏オープンに大坂選手が出場するのに合わせたもののようだ。大坂選手は結局、自身初の全仏4回戦進出は果たせなかったものの、3回戦まで進む活躍を見せた。3月には、当時世界ランキング1位のシモナ・ハレプ選手を破る大金星を挙げて大きな注目を集めた。当時の自身のランクは44位だったが、6月11日付ランキングでは自己最高の18位に浮上している(18日付も18位)。現在、日清食品に所属している。
今回の「大迫半端ないって」のブレークを受けて「大坂半端ないって」に注目が集まったことを受け、ツイッターでは
「大迫がどうなるか分からん前に、こんなん作るって、日清半端ないって!」
「日清は『大迫半端ないって』のブレークを予測してたのだろうか」
と、日清の先見の明を称賛する声もあがっている。