「ニッポン放送ショウアップナイター」が、誰も聴いていない状態で一定の時間、放送を続けていたと番組ツイッターアカウントで明かした。
ロシア・ワールドカップ(W杯)初戦・コロンビア戦の裏で一体何があったのか。
中継時間内で試合が終わらず...
W杯日本代表の初戦があった2018年6月19日には、日本プロ野球はセ・パ交流戦の3試合が各地で行われた。その中で「ニッポン放送ショウアップナイター」は東京・神宮球場で、ナイターで行われたヤクルトスワローズ対福岡ソフトバンクホークスの試合を中継した。
この日の実況はフリーアナウンサーの松本秀夫さん、解説は元ロッテの里崎智也さんが務めた。
この日はニッポン放送に加え、カープ戦がなかった広島県のRCCラジオや福岡・KBCラジオ、北海道・STVラジオでも放送していた。
21時からのW杯・日本代表戦の中継に切り替えるために、20時40分にニッポン放送とKBCラジオ、STVラジオの中継が終了。試合はRCCラジオのみに伝えられた。
本来、RCCラジオはこの時間に「Veryカープ! RCCカープナイター」というカープ戦の中継を行っており、放送枠は21時50分まである。
しかし、それでも時間が足らず、9回裏のヤクルトの攻撃中にRCCラジオの放送も終了したことで、この日の中継は全て終了した。にも関わらず、2人はどこにも放送されない中継を続けたという。
里崎さんは自身のツイッターでそのことを報告し、
「ニッポン放送はW杯サッカー中継のため8:30過ぎに終わり、その後RCC中国放送に向けて放送していましたが、21:50分に放送終了!でもまだ試合は続き、その後は全国どこにも放送が流れてないのに、上林選手のヒーローも含め22:06まで放送しました。16分間誰も聞いてない放送(笑)」
のコメントと共に松本さんとのツーショットを投稿した。
ショウアップナイターのツイッターアカウントでは2人のやり取りを紹介。里崎さんは
「誰も聞いていないのに全力で放送する実況と解説のプロですね(笑)」
と、冗談交じりで自賛。また、実況の松本さんも
「里崎さん、最後は本当にね、誰も聴いてないのにありがとうございました」
「えー、誰も聴いていませんが実況は松本秀夫でした...」
と、「聴いていない」視聴者に向けて(?)感謝の言葉を述べた。
試合は8回表のソフトバンク・上林のツーランが決勝点となり、4対5でソフトバンクに軍配が上がった。
ネット上ではちょっとした勘違いも
放送終了後のやり取りを紹介した番組ツイッターは反響を呼び、特に「W杯の裏で悲しい中継終了」と題した投稿は6月20日昼現在で「リツイート」が4300件、「いいね」が5200件を記録した。
これらの投稿に野球ファンから「私自身のアンテナが受信して心で聞きました」や「中継スタッフの皆様お疲れ様でした」といった労いの言葉が寄せられた。
中には、W杯・日本代表戦の裏の放送時間帯とも重なるため、自虐的に「誰も聴いていません」との言葉が発せられたと勘違いし、
「野球ファンもいるのに『誰も聴いていないのに...』っていうたらあかんやろ!!」
「『誰も、聴いていない』とかって、言っちゃアカン...」
というコメントも寄せられた。
放送後のやり取りを「どっかで音源流せないものですかねーw」とリクエストするファンもいたが、20日17時40分からニッポン放送の「ショウアップナイター プレイボール」内で放送されると、番組ツイッターアカウントが告知している。