2得点して勝利を収めたロシア・ワールドカップ(W杯)のコロンビア戦で、捨て置くわけにいかないのが「失点1」。直接FKでゴールを割らせたGK川島永嗣(35)のパフォーマンスが不安視されている。
川島はこれで出場した代表戦8試合連続の失点。失点シーン以外にも、守備範囲の狭さにヒヤリとする場面があり、次のセネガル戦では東口順昭(32)か中村航輔(23)を起用すべきとの意見も少なくない。
「壁の下を越えた瞬間、かなり厳しいなと」
2018年6月19日のW杯初戦・コロンビア戦は前半3分、DFカルロス・サンチェスが日本の決定機をハンドで防ぎ一発レッドカードで退場。PKをMF香川真司が決め、最高の立ち上がりとなった。
浮き足立つ相手を勢いづかせることになったのが前半37分。DF長友佑都がクリアを蹴り損ね、後方へ高く上がったボールに競り合ったMF長谷部誠がFWファルカオにファール、日本の中央やや左からFKのピンチを迎えた。
キッカーのMFキンテーロは左足一閃、ジャンプした4枚の壁の足元をすり抜けゴール左下隅へ。コロンビアを勢いづかせる同点弾を献上してしまった。GK川島永嗣が横っ飛びしてキャッチしたのはゴールの中でのことだった。
本人は試合後「壁の下を越えた瞬間、かなり厳しいなと思いながら、どうにかできるかと思ったが、難しかった」と振り返っている。また壁の1人、DF昌子源は「『ジャンプするな』と指示があったけど、飛んでしまった」と反省を口にしたが、いずれにせよ失点したのは事実だ。
このFK、元U-20ホンジュラス代表GKコーチの山野陽嗣氏はGK目線で解説した。ツイッターで19日、
「我々は『画面』で見てます。だから、いつ、どこから、どこにシュートがくるのか分かる。けど、GKの視点から見るとどうか?そして、川島選手に限らず、誰1人としてあそこで『壁の下にシュートがくる』とは予想できなかった。完全に意表突かれましたが、これを教訓として次戦までに改善して欲しいですね」
と、反省の余地はあれど、少なくとも単純な「川島のミス」とは捉えていないようだ。