「当たっても潰れない身体が大前提なんだよな」
このような点からも、現時点で日本がメキシコのようなサッカーを構築できるかは不透明かもしれない。ネット掲示板では
「誰だよメキシコのサッカー真似しろって言ってたの あんなの出来るわけねーだろ 個の力が違い過ぎる」
「当たっても潰れない身体が大前提なんだよな」
「空中戦も競り合いにも脆い最終ライン、守備のできないボランチ、寄せるだけで前を向けなくなるトップ下、孤立する左右、上がりたがりで後にスペース作ってくれる両SB、そしてザルGK」
などと厳しい声も多い。
「メキシコを見習うべき」論は以前からある。14年ブラジルW杯後に日本代表に招聘されたハビエル・アギーレ監督は、10年南アフリカW杯でメキシコを16強に導いた指揮官。「自分たちから仕掛ける攻撃もできる。カウンターもできる。引き出しが多い」「日本人の良さを生かせる」(原博実・当時日本サッカー協会専務理事)などの能力を見込まれた。15年3月にバヒド・ハリルホジッチ監督体制に移行した後も、その流れは一定程度引き継がれた。だがW杯2か月前に解任、「しっかり繋ぐ」(田嶋幸三会長)サッカーへ転換された。
なお、メキシコのフアン・カルロス・オソリオ監督はドイツに勝利後、「6か月前からプランを立てていた」と語っている。W杯の組み合わせが決まったのは17年12月。その直後から、緻密に勝利の方程式を組み立てていたことになる。