「日本人がメキシコに近いのは、体格ではなく身長だけ」
ただし冷静に日本とメキシコを比較する向きもある。TSUBASA社代表でスポーツジャーナリストの岩本義弘氏は18日、ツイッターへの次の2つの投稿で釘を刺した。まず「体格」について。
「NHKの実況解説で、メキシコの選手たちが日本人と体格がそれほど変わらない、という、よく言われる話をしているけれど、それは大きな間違い。日本とメキシコで試合をすれば、それが如実にわかるはず(例:ロンドン五輪=編注:準決勝で日本は1-3の敗戦)。日本人がメキシコに近いのは、体格ではなく身長だけ」
メキシコのカウンターを支えたのは当然、組織的で堅固な守備だ。そのベースには、巨大なドイツ選手相手に1対1で当たり負けしないフィジカルの強さがある。
目を引くのはボランチ、MFエレーラの厳しい寄せ。試合データ集計サイト「WhoScored.com」で守備時のタックル数を見ると、出場選手中、同率3位でメキシコのMFグアルダードとロサノが3回ずつ、2位のドイツDFボアテングが4回だったのに対し、トップのエレーラは7回にも及んだ。あの決勝点も、彼がドイツMFケディラにタックルを仕掛けて奪ったところからのカウンターだった。
岩本氏はもう1つ、メキシコは終盤にDFの数を増やしたが、
「メキシコ、5バックにして守りきる作戦。これはオチョアという素晴らしいGKがいるからこそ、取れる作戦でもある」
と投稿している。ドイツは90分でシュート26本、うち枠内は10本。メキシコの13本、枠内4本を2倍上回る猛攻を見せたが、GKオチョアがゴールを割らせない。9セーブを記録して立ちはだかった。一方の日本は、直近4試合連続で2失点するなど、守備に課題が多い。