大阪北部で震度6弱を観測した地震をめぐる報道で、情報番組「とくダネ!」(フジテレビ系)が地震でトラブルが起きた駅名を誤って伝え、その後の「訂正」でも再び場所を間違えるという珍事があった。
まさかのミス連発に、視聴者からは「こういう報道は混乱してても正確に伝えろ」といった厳しい声がインターネット上に相次いだ。
小倉智昭「高槻駅に吊り下がっている行先表示が...」
2018年6月18日朝7時58分頃に起きた地震。大阪北部の高槻市や枚方市、茨木市などで震度6弱を観測した。気象庁の発表によれば、震源の深さは約13キロ。マグニチュードは6.1と推測されている。
激しい揺れの影響で、阪急茨木市駅(大阪・茨木市)ではホームの天井に設置された行先表示の看板が落下。目撃者からはツイッターに、斜めに大きく傾いた行先表示が、地面に近い場所まで落ちた現場写真が相次いでアップされた。
同日の「とくダネ!」では、行先表示が落下した茨木市駅ホームの様子を、ツイッター上の写真を紹介する形で伝えた。だが、写真とともに表示された番組のテロップでは、駅名を「JR高槻駅」と間違えていた。
このとき、番組MCの小倉智昭さん(71)は写真を紹介しながら、
「やはり、高槻の辺りは相当揺れが酷かったと見えます。高槻駅に吊り下がっている行先表示が、こんな風に落ちているんですよね」
ともコメントしていた。
これに視聴者からは、すぐさま「JR高槻駅ではありません阪急茨木市駅です、ちゃんとしてください」「とくダネさん、それJRでなければ高槻駅ですらないで...」といった指摘がツイッターに続出した。
「JR茨木駅」と誤訂正
番組では約10分後に、駅名ミスについての訂正が入った。小倉さんは「先程ご紹介した高槻駅の行先看板が落ちたという映像、これ高槻駅じゃなかったようです」。そして、伊藤利尋アナウンサーが、
「茨木駅でした」
と一言。あわせて画面には、「JR茨木駅」とのテロップが表示された。
しかし、行先表示が落下したのは、「阪急」茨木「市」駅。つまり、「とくダネ!」は訂正でも誤りを重ねてしまったのだ。これにツイッターやネット掲示板では、
「とくダネ訂正したおもたら今度はJR茨木駅言うてるしなんじゃそりゃ」
「訂正したけど、JRのままやん...勘弁してほしいわ...阪急だよ...」
といった呆れた声が殺到。なかには、「時間なかったのはわかるが こういうのはしっかり事実確認とらな余計な混乱招くんちゃうか」と苦言を呈するユーザーも出ていた。
その後、「とくダネ!」では番組の終了間際に、再び行先表示が落下した駅ホームの写真を紹介。そこでは、正しい「阪急茨木市駅」のテロップが出たが、2度にわたるミスについて、小倉さんや伊藤アナらスタジオ出演者からの訂正や謝罪はなかった。
なお、「とくダネ!」が紹介した写真を撮影したユーザーは、番組の終了後に更新したツイッターで、フジテレビ報道局公式アカウントの取材依頼に返信する形で、
「Twitterの情報は信憑性があまりないので、大した確認もせずに全国に放送しないでください」
としていた。