大阪北部で2018年6月18日7時58分ごろ、最大震度6弱を観測する地震が発生したことを受け、専門家は大阪府に複数の活断層が存在することを指摘。今後の地震活動に警戒が必要だと呼びかけた。
大阪府の上町断層帯に「注意」
気象庁の発表によると、震源の深さは約10キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.9と推定されている。
地震を研究する筑波大・八木勇治教授は「ビビット」(TBS系)で、「大阪には、注意すべき活断層が複数存在する」と指摘。特に、大阪府を南北に貫く上町断層帯ではM7クラスの地震が起きる可能性もあるとして、「動くか動かないか注意する必要がある」と述べた。
また、東北大・遠田晋次教授はNHKの地震特番で「活断層が非常に多いから、周辺で地震活動が活発にならなければいいが」と話した。「(今回の地震は)M5.9だから極端に大きい訳ではないが」とした上で、震源の深さ約10キロと比較的浅い地震であり、「震源が浅いと、局所的に震度6弱、強が出る可能性もある」と注意を促した。
上町断層帯との関係については「情報が初期段階で、よくわからない」と説明。ただ、大阪府北部から京都府南部にかけての地域では普段「小さい地震が多い」として、「M6クラスが起きることはまれ」だと話した。
今回の地震を受け、安倍晋三首相は記者団に「人命第一を基本方針に政府一丸となって対応している」と述べた。被害状況については「早急に被害情報を把握する」ことに全力を挙げるとした。