7月からは毎月、関連トークイベント
本のつくりは横書きの左開きで、1人分が見開きになっており、右側に寄稿文、左側には書籍の写真を配置。書籍の写真は、いわゆる書影だけではなく、寄稿者をイメージさせる小物を合わせるなどしてスタジオで撮影する凝りよう。109人分すべてカラーで、ビジュアルも楽しめる。何かの記念品のような豪華本の装丁が存在感を増す。寄稿者索引のほか、紹介された「書名」の索引もあり、ガイドブックとしての使い道にも配慮されている。
7月からは毎月1回のペースで寄稿者をゲストに迎えてのトークイベントを開催予定。東京・代官山蔦屋書店(渋谷区猿楽町)とのコラボによるもので、第1回は小池都知事を招いて行われる。小池都知事の推薦図書は、第二次大戦前後の日本軍について考察した『失敗の本質』。また8月以降も大物の寄稿者が登場し、読書との関わりについて語ることとなっている。
寄稿者との交渉でプロレスラーの藤波辰爾さんを担当した経理課の鈴木一匡さんは、やりとりを通じて藤波さんの誠実さに触れたことが大切な思い出という。「こちらの意図をすぐに理解してもらい、ぜひやりたいと言っていただいた。そのスピード感は感動的だった」。『私の一冊』のなかには、藤波さんら寄稿者の誠意や熱意はもちろん、編集・制作にあたった職員らの熱い思いと寄稿者への感謝もにじんでいる。
(J-CAST「BOOKウォッチ」編集部)