栄監督、伊調問題は「コミュニケーション不足」と釈明 立川志らく「結局悪いと思ってない」

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   至学館大学レスリング部の栄和人監督が、憔悴しきった様子で声を震わせながら会見した。レスリングの伊調馨選手や田南部力コーチにパワハラをしていた問題では「コミュニケーション不足」が原因だったとし、パワハラには触れなかった。これに対し、立川志らくさん、テリー伊藤さんは「コミュニケーションじゃないでしょ」と揃って批判した。

  • 至学館大学の栄和人監督と谷岡郁子学長
    至学館大学の栄和人監督と谷岡郁子学長
  • パワハラ被害に遭っていたことが認定された伊調馨選手(2015年6月撮影)
    パワハラ被害に遭っていたことが認定された伊調馨選手(2015年6月撮影)
  • 至学館大学の栄和人監督と谷岡郁子学長
  • パワハラ被害に遭っていたことが認定された伊調馨選手(2015年6月撮影)

「体調も芳しくなく...」

   栄監督は2018年6月14日、全日本選抜選手権が開かれている東京・駒沢体育館で姿を見せ、「伊調選手と田南部コーチに深くお詫びしたい」と述べると、用意してきた書面を読み上げた。

   日本レスリング協会の第三者委員会と内閣府の双方によるパワハラ認定を「真摯に受け止める」とし、関係各所や国民に謝罪。また、

「今後二度とこのようなことを起こさないよう、常に他人に敬意をもって接することを心掛けたいと思います。協会が実施する改善策プログラムに沿って、一指導者として日々精進したいと思います」

と述べた。

   パワハラ問題の発覚後、しばらく姿を見せてこなかったことについて、

「体調も芳しくなく、協会から裁定を受ける身であったため、協会理事会や大会等の公式行事の出席、および公の場での発言を自粛しておりました」

と説明している。

   栄監督は終始うつむき加減。弱々しい声で、憔悴しきった様子だった。特に声を震わせたのは「至学館大の監督として他の選手たちにどう説明したか」を問われた時だ。3月の「パワハラ反論会見」で栄氏を擁護した谷岡郁子学長に触れ、加害者ながら、

「正直、学長から、『監督、全員があなたの指導受けたいと言ってるよ』という言葉を聞いた時、私は選手の前で、本当にこの子たちをどうにかしてあげたいと、伊調選手と田南部コーチに対して本当に心から申し訳ない気持ちを持ちつつ、この子たちもどうにかしてあげたいという思いで、選手の前で涙が出てきました」

と話していた。

「コミュニケーション不足ではないでしょ」

   パワハラ認定を受けたことについては

「当時私自身がどういったこと言ったかは覚えておりません」

と自身の言動は分からないとしながら、

「コミュニケーション不足が生んだことが、このような事態になったかなと深く反省しております」

と、原因をコミュニケーション不足に求めていた。

   こうした認識は早速批判を浴びた。14日の「ビビット」(TBS系)でタレントのテリー伊藤さんは「コミュニケーション不足という言い方をしたが、コミュニケーション不足ではないですよね。一方的に立場を使って好きに言っていたわけだから、そこ反省してもらって」と静かに一言。

   落語家の立川志らくさんは14日の「ひるおび」(TBS系)でいっそう強く糾弾した。

「会見があまりにも遅い。試合があるからと20分に時間を区切ってやっているのは卑怯な感じがする」

と断罪。

「言い訳が多い。第三者委員会が(パワハラと)認めたのに『コミュニケーション不足』と。コミュニケーション不足じゃないだろ、明らかに相手が不快に思ったわけ。これ冗談じゃない」

と認識の甘さを指摘。さらに、

「結局、まだ自分が悪いことをしたとは思ってないんでしょう。今後もこの世界でまだ生きていたいから謝罪した、という風にしか受け取れない。結局は悪いと思ってない。本当に悪いと思ったらもう謝りに行っている」

と容赦なかった。

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