レシートと名札にフルネームが印刷されていたとして、元販売員がフェイスブックなどで検索されてストーカー被害に遭う可能性を指摘して、反響を呼んでいる。
「フェイスブックやってないんですね」。地方のショッピングモールで販売員をしていたという「茶っ葉」さんは、2018年6月11日のツイートで、客からこう言われて気持ち悪かったと打ち明けた。
フェイスブックで友達申請されたとの告白続々
フルネームを知ってフェイスブック検索したが、身元が分からずがっかりしたという意味で客は言ったらしい。このことを受けて、「茶っ葉」さんは、上司に報告して対応を求めたが、店を辞めるまでに進展はなかったという。
このツイートは、「いいね」が3万件以上も付く反響を集めており、様々な意見が書き込まれている。
「茶っ葉」さんに共感する向きは多く、「うちフルネームなので怖いです」「ファーストネームのみでか源氏名でいい」「レシートは社員の方に番号を降ってそれで印刷すればいいのでは」といった声が出た。
実際に、フェイスブックで検索されてしまったという告白も次々に寄せられている。
ある投稿者は、客が目の前でスマホをいじってフェイスブックを見つけられ、友達申請されたうえに手紙まで送り付けられて、後日退職することになったと明かした。別の投稿者は、フェイスブックで友達になったところ、毎日メッセージが10件ほども来て、無視すると店に無言電話がかかるようになったという。医療関係でも被害はあるといい、患者から名札を見て友達申請されたことが数回あったと明かす看護師もいた。
イオンや高島屋は、レシートのフルネーム廃止
「茶っ葉」さんにJ-CASTニュースが6月12日に聞いたところによると、「茶っ葉」さんも、接客中に突然、客から「◯◯ちゃんって呼ぼうかな」などとファーストネームを使われたり、退勤時に待ち伏せされ大声で名前を呼ばれたりしたそうだ。
同僚で同じような経験をした人もいるという。「自分はフェイスブックをやっていないのですが、もし利用していたら友達申請されたのではないかと思います」と話していた。
業界によっては、まだレシートなどにフルネームを使うところも多いようだが、最近は、スーパーやデパートなどでもフルネームを避けるところも増えて来ている。
本州、四国でスーパー「イオン」を展開するイオンリテールは、2017年6月ごろにレシートのフルネーム使用を止め、名前の先頭2文字だけの使用に変えた。2文字は、漢字、ひらがな、カタカナのいずれかを使うという。「個人情報の観点から検討して決めました」と広報部は説明する。
デパートの高島屋も、17年6月にレシートのフルネーム使用を止め、名字を漢字で表記する形にした。「お客さまとの信頼関係やコミュニケーションのためにフルネームにしてきましたが、SNSの普及で個人が特定されやすくなっていますので、切り替えました」と広報担当者が理由を話した。