東海道新幹線で起きた3人殺傷事件をうけ、再発防止策や安全対策強化に関心が高まっている。
空港で実施されているような手荷物検査の導入を求める声もあるが、利便性を損なうことから否定的な見方が強い。専門家の中には、新幹線車両に警備員を配置することを提案する人もおり、ネット上で賛否の声が出ている。
手荷物検査の導入には否定的な声
走行中の東海道新幹線車内で2018年6月9日、刃物を持った男に襲われて男性1人が死亡、女性2人がけがを負った。事件を受けて安全対策強化に関心が高まり、各メディア(ネット版)が、「JR、手荷物検査は『困難』~(略)」(朝日新聞、11日)、「利便性優先、検査難しく」(毎日新聞、12日)などと報じている。空港で実施されているような手荷物検査の導入を求める声もあるが、利便性を損なうことから否定的な見方が強い現状を伝えている。
一方、手荷物検査の導入が難しければ、新幹線車両に乗る警備員を「増やすしかない」と主張する専門家もいる。犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は、6月11日放送の「ゴゴスマGOGO!Smile!」(TBS系)に出演し、「すぐに(実行)できる対応策」としては
「(新幹線に乗り込む)警備員を増やすしかない」
と指摘した。現状では、警備員がすべての編成(たとえば東海道新幹線は1編成16両)に乗っているわけではないとして、すべての編成で「各車両に1人、せめて3両に1人」の警備員を配置すれば、「10分に1回程度は巡回できる」と提案した。コスト面での指摘は特になかった。スタジオでは、小川氏の提案に賛成する声が出た。
J-CASTニュースが12日、JR東海に確認すると、小川氏の指摘通り「(新幹線に)警備員が乗車することがある」。しかし、どの程度の割合の編成に乗車しているのかや、乗車する際は1編成に何人が乗り込むのか、については「セキュリティ上の理由から公表していない」とのことだった。ただ、「全編成に乗り込んでいるわけではない」。