6月12日は「非核化と関係改善を盛り込んだ包括的かつ宣伝的な合意」?
会談を翌日に控えた6月11日、米国のソン・キム氏と北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官らによる実務協議が行われている。ロイター通信は、この背景について、米高官の話として
「事前協議では非核化の定義をめぐる溝はほとんど埋まらず、核兵器廃棄に向けた北朝鮮からの具体的な確約に関する合意も得られていない」
と報じている。このままでは6月12日については実質的なゼロ回答もあり得る、ということのようだ。
そんな中で韓国の中央日報が報じたのが、「7月平壌会談」説。「会談の推進過程に詳しいシンガポール現地情報筋」の話として、6月1日に金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長がトランプ氏に手渡した正恩氏の親書の中に、7月の訪朝を要請する内容が含まれていたという。
こういったことを背景に、中央日報では、
「12日の首脳会談で双方は非核化と関係改善を盛り込んだ包括的かつ宣伝的な合意をした後、北朝鮮の非核化など細部の内容は7月の平壌首脳会談で議論する形を模索しているというのが、関係者らの説明だ」
などと分析している。6月12日の会談は、非核化のプロセスに向けた入口に過ぎない、ということのようだ。