野球評論家の張本勲さん(77)が、右ひじをケガした米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手(23)に対し、「走り込んでないから」とTBS系「サンデーモーニング」で指摘した。
ピッチャーは「足で投げる」ことを根拠に挙げたが、ネット上では、またもや発言を巡って論議になっている。
「足で投げるから、ピッチャーは」「手はね、後から付いてくる」
「心配だねえ」「右ひじ、これメス入れたら1年半ぐらいかかりますよ」。張本さんは、2018年6月10日の放送で、大谷投手の状況をこう案じた。
大谷投手は、ロイヤルズ戦後に右ひじ内側側副じん帯損傷と診断され、故障者リスト(DL)入りした。3週間後にひじの状態をチェックする予定だが、長期離脱の可能性も報じられている。
張本さんは、二刀流の大谷投手に対し、「これ右ひじ痛めると、バッターにも影響ありますよ」と指摘した。「左バッターね、右手が重心にならなきゃダメなんですよ」。
ピッチャーとしては、「生命に関わりますよ」と述べた。司会の関口宏さん(74)が「どうしたらいいんですか?」と聞くと、張本さんは、「何度も言うんですが、走り込んでないから」と即答した。
「足で投げるから、ピッチャーは。極端に言えばね、足が始動して最後は足だから。手はね、後から付いてくることですから。これ、大投手、ピッチャーにみんな同じこと言ってますよ。一番苦しいし、一番嫌なことだし、一番大事なことをやらなきゃね、スポーツ選手は成功しませんよ」
ヤンキースの田中将大投手(29)が走塁で太もも裏に張りを訴えてDL入りしたのも、走り込みが足りないからだと話した。
グラウンドが固いので、日本人選手には不利だとも
張本勲さんは、米メジャーのグラウンドは固いので、日本人選手には不利だとも指摘した。
「体力があるから、アメリカの人は。2メートル、100キロの体力と、1メートル75、70キロの体力じゃ、勝負になりません、もう。向こうの人は平気なの。その代わり、長続きしない」
それでも、大谷翔平投手らには、「練習、練習を重ねて、長続きするような選手になってもらいたい」と希望を語った。
張本さんの走り込み不足説は、放送終了後に早速議論になり、ニュースのコメント欄などには賛否両論が出ている。
共感する声は多く、「たしかに下半身鍛えてると試合終盤にバテて、腕に負担をかけることは減る」「これだけメジャーに行く選手が肘壊すのを見ると張本さんの話しも一理ある」「日本人はメジャーマウンドの硬さとボールが合わないのかな」といった意見が出た。
一方で、疑問を呈する向きもあり、「走り込んでなかったら160km超えのボールは投げられないと思うが」「時代錯誤の走り込み至上主義」「怪我とかには関係ないじゃないの?」などと書き込まれている。