日米首脳会談を直前に控えた2018年6月8日未明(日本時間)、安倍晋三首相のツイッターアカウントによる「誤爆」騒動があった。
本来ならば、安倍氏を歓迎するトランプ氏のツイートに返信すべきところ、あろうことか、トランプ氏が上院議員を批判しているツイートに返信。トランプ氏から批判された上院議員も顛末を知り、「安倍、お前もか」と驚いた様子だ。
上院議員批判ツイートの12分後に安倍首相歓迎ツイート
トランプ氏がツイッターで攻撃したのは、共和党のジェフ・フレーク上院議員。フレーク議員は17年10月に18年の上院選に出馬しない意向を表明し、その際の演説で、トランプ氏の
「真実や良識のはなはだしい軽視や無鉄砲な挑発」
を批判し、
「大統領、私は共犯者にはならない」
などと訴えていた。最近では、2020年の大統領選への出馬が取りざたされている。
こういったことを念頭に、トランプ氏は6月7日22時49分、フレーク氏について
「戦いもせずに上院の議席から恥ずかしい形で追い出された人間が、どうしてまた選挙に出ようと思うのか」
などと非難。直後の23時1分のツイートで、
「正午に日本の安倍晋三首相に会うのを楽しみにしている。北朝鮮と通商問題について議論する」
と、安倍氏を歓迎した。
顛末をCNNが報じてフレーク氏の耳に入る
トランプ氏に反応する形で安倍氏のツイートが書き込まれたのは、約1時間後の0時1分。
「私もいつものように、偉大な友人、トランプ大統領との実りある会談を楽しみにしています」
という内容なのだが、あろうことかフレーク氏に関するツイートにリツイートする形で書き込んでしまった。直後にこのツイートは削除され、安倍氏を歓迎するツイートに返信する形で再送信された。
だが、この顛末をCNNが報じ、フレーク氏の耳に入った。そこでフレーク氏がツイートしたのが「Et tu, Abe?」。「ブルータス、お前もか」を意味するラテン語の「Et tu, Brute?」をもじったとみられ、トランプ氏から攻撃されるだけでなく安倍氏からも「誤爆」されたことを皮肉ったようだ。