未成年女性に飲酒させたと報じられ、所属のジャニーズ事務所から厳重注意処分を受けたアイドルグループ「NEWS」の加藤シゲアキさん(30)が2018年6月8日、「ビビット」(TBS系)に出演し、「自覚が足りなかったと思います。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
番組ではMCの真矢ミキさんが、「飲酒した、しないの前に問題はあったんだなと思う」と冷静ながら厳しく加藤さんを叱咤し、インターネット上でも注目が集まった。
「何やってくれてんだ」
7日発売の一部週刊誌によると、17年末に加藤さんも参加した東京・六本木での飲み会の場の音声が流出。同じNEWSの小山慶一郎さんが当時19歳の女性に「一気飲み」を促すようなコールをしていたことが報じられた。
ジャニーズ事務所は報道内容を概ね認めて同日、小山さんを「活動自粛」、さらに同席しながら制止しなかった加藤さんを「厳重注意」とすることを発表した。小山さんはキャスターをつとめる7日の「news every.」(日本テレビ系)に出演し、謝罪のうえ、今後の同番組出演見送りを含む活動自粛を自らの口で説明した。なお当該女性は、当時自分を「20歳」と言っており、NEWSの2人も女性が未成年者との認識はなかったという。
そして一夜明けた8日、加藤さんが金曜レギュラーの「ビビット」に黒のスーツとネクタイ姿で生出演。番組開始10分を過ぎたタイミングでカメラの前に立ち、
「私事で申し訳ございません。このたび、私が訪れた飲食の場で同席していた、20歳とお聞きしていた女性が実際には当時19歳であることがわかりました。そして飲み物を飲むことを煽るような掛け声を止めることができなかったこと、深く反省しております。このビビットでさまざまな物事にコメントしてきたことを思うと情けない気持ちでいっぱいです。情報番組に関わる者として自覚が足りなかったと思います。本当に申し訳ございませんでした」
と謝罪した。19歳と分かった時、小山さんと二人で「猛省しなければならないと話した」といい、NEWSの他のメンバーにも謝罪したという。
煽りを止めなかったのは、「その場の空気を悪くすることできず、強く言えなかった」ため。だが「今思えば、たとえ空気が悪くなっても、僕が嫌われても、必死で止めるべきだったと反省している」と沈痛な面持ちで語った。
鋭く叱咤したのは真矢さんだ。「ニュースをお送りする番組がこういう始まりをするのは恥ずかしいと思います」と切り出すと、
「太一さんがいるのに申し訳ないですけど、TOKIOの山口さんのことがまだ全然払拭できていない中、こういうことが起きると信頼をどこに置いていいのかと思われてしまいます。太一さんもそうですが、加藤さんは誠実で寡黙でスタッフ・キャストから人気ある子で、『何やってくれてんだ』と昨日は言葉を失いました」
と冷静な口調で述べた。
「脇をしめて深く受け止めてほしい」
TOKIOをめぐっては4月下旬、元メンバーの山口達也さんが強制わいせつ事件を起こしていたことが発覚し、山口さんは5月上旬に事務所を退所。わずか1か月前のことだ。山口さんは酒に酔って未成年女性に無理矢理キスを迫るなどの行為に及んでおり、今回のNEWSの問題と似通う点がある。
真矢さんは「自分もこういう業界にいる一人として、飲み会って年齢を聞くところから始まるなら一人で飲んだほうがいいとか考えちゃう」としたうえで、音声が流出したことについて、
「音声が出ているということで、そこから何かが始まっていたわけですよね。飲酒した、しないの前に問題はあったんだなと思います」
と厳しい意見。さらに、加藤さんに対して改めて
「援護しているのではなく、巻き込まれた被害者の一人と思うんですが、こうなってしまうと加害者に映ってしまいます。それくらいの自覚をもって、こういう情報番組を任されているんだから、脇をしめて深く受け止めてほしい。反省してほしい」
と猛省を促した。
冷静に核心をつくような発言に、ツイッター上では
「的確すぎる」
「厳しくて温かい。ありがとうございます」
「ヲタクが言いたいこと全部言ってくれた真矢みきさんありがとうございます。なにやってくれてんだって本当それな」
「真矢さんのコメントがきっと最も世論に近いんじゃないかと思った」
など反響が相次いでいる。
また、番組MCの「TOKIO」国分太一さんは事務所の先輩として発言。「NEWSはデビュー当時9人で出発しました。いま現在は4人で活動しています。ずっと応援しているファンは悲しんだり不安だったり、たくさんの感情を持ったと思います。この報道でまたファンを悲しませてしまったのかなと思います」とファンの心情を汲み、
「自分が言える立場ではないですが、信頼回復に近道はありません。今は自分と向き合って一歩一歩丁寧に自分を見つめ直してほしい」
と加藤さんを叱責した。
こうした言葉を受け、加藤さんは「ファンを傷つけたこと、自分に失望しています。太一くんが言ったように信頼回復は難しいですが、二度と起こさないよう、自覚をもって過ごしたいです」と述べていた。