「歴史に残る一手になるかもしれません」――。将棋の藤井聡太七段(15)が、2018年6月5日の対局で見せた一手に、同業のプロ棋士から賞賛と驚きのコメントが相次いでいる。
この日、藤井七段は竜王戦予選のランキング戦5組決勝で石田直裕五段と対局。96手で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。いま話題となっているのは、終盤の76手目で、藤井七段が飛車を切り捨てたことだ。
「最善手であり、決め手でもある」
この一手について、遠山雄亮六段は対局翌日の6日に更新したブログで、
「将棋では『見るからにすごい手』というのはなかなかありません。これはまさにそういう類の手。最善手であり、決め手でもあるところに、またすごさがあります」
と絶賛。同日のツイッターでも、「歴史に残る一手になるかもしれません」と絶賛しきりだった。
さらには、片上大輔六段も6日のブログで、「藤井君はたびたび信じられないような将棋を見せてくれますが、昨日のはもう、なんと表現して良いのやら。。。」「もはや同じルールの将棋とは思えません」との衝撃をつづった。
また、将棋をテーマにした映画「3月のライオン」の指導・監修を担当した藤森哲也五段は、藤井七段の対局中にリアルタイムで更新したツイッターで、
「マジか...。 どこからその予定だったの...?」
と衝撃を受けた様子で反応。勝又清和六段も、「人間が指せる手か?」との一言を伝えていた。