AKB48グループの選抜総選挙で、一部のメンバーが過激な表現で大量の投票を呼び掛けて反発を受ける一方で、2017年の上位ランクインメンバーからは「1票」の重みを強調する声も出ている。
17年に3連覇を果たし18年は不出馬の指原莉乃さん(25)も、この書き込みに「いいね!」を押して賛同。自らも大量投票するファンに支えられて得票した一人だが、この機会に「1票への感謝」を強調する狙いがあるようだ。
その1票1票が大きく結果を変える
NMB48の吉田朱里さん(21)は2018年6月2日、
「たった1票じゃない。その票1票にちゃんと感謝できる総選挙であってほしい。。。」
と、「1票への感謝」をツイートした。このツイートに指原さんは、「いいね!」をつけた。吉田さんの17年の最終結果は16位で、初めて上位16人の「選抜」入りを果たした。吉田さんは直前のツイートで、
「去年16位と17位の票数差は約300票でした。たった1票ではなくその1票1票が大きく結果を変え、選抜に入ることがでしました(原文ママ)」
とも説明している。1票の重みが「選抜」とそれ以下を分けることを実感したが故の書き込みのようだ。
吉田さんは「女子力動画」をユーチューブに公開するユーチューバーとして知られ、チャンネル登録者数は56万人を超える。16年の紅白歌合戦で視聴者の投票で出演者を選ぶ企画では、6位にランクイン。この企画はスマホのアプリやデータ放送で投票する仕組みで、選抜総選挙と違って経済力に任せて大量投票することが難しい。そのため、ユーチューブで吉田さんを知った多くの女性ファンが投票し、得票が伸びた可能性が指摘されている。
吉田さんは18年の中間発表にあたる「速報」では42位でのスタートだ。速報結果を受けてアップロードした動画では、
「総選挙って48グループのイベントって感じがすると思うんですけど、でもそうじゃなくて、もっと世間の方に注目される総選挙でありたい」
と話しており、幅広い層から支持を得ることを重視しているようだ。
SKE高柳「強要はよくない。お互い気持ちのいい関係になれるよう」
17年の最終結果は15位だったSKE48の高柳明音(あかね)さん(26)は、違った角度から投票のあり方についてツイートした。高柳さんは18年3月にプロバスケットボールチーム「シーホース三河」の「PR隊長(代理)」に就任。6月2日のツイートによると、このチームのファンから「総選挙の投票を初めてしました」といった声がいくつか届き、「とっても嬉しいです」と喜んだもの、元々の高柳さんのファンに対しては、「シーホース三河」ファンに対して過剰な投票呼びかけをしないようにクギを刺した。
「でも、もっとお願いします!周りの人に広めて!とか私のファンが言うのはとっても違うかな 気持ちは嬉しいけどね 強要はよくない。お互い気持ちのいい関係になれるよう」
その上で、ゆるやかに支持を広げていくことが大事だと考えているようだ。
「協力してくださる方を増やしつつ、その方をSKE48のファンに!!(あわよくばちゅり推しに...!!笑)一緒に応援する気持ちになってほしいし参加した!って身近に感じて欲しい??。そして、感謝の気持ちを忘れないこと」
なお、SKE48の惣田紗莉渚(そうだ・さりな)さん(25)と古畑奈和(なお)さん(21)が投票呼びかけをめぐる発言でファンから批判され、ツイッターで陳謝したのは前日の6月1日だった。