韓国で金正恩氏とトランプ氏が人気急上昇、韓国世論調査でわかる

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   米朝首脳会談に向けて両国の詰めの協議が続くなか、韓国では両国指導者の好感度が急上昇している。南北首脳会談で米朝対話の機運が盛り上がったことで、両者の評価も高まったようだ。

   一方で、北朝鮮が非核化をはじめとする南北首脳会談での合意事項を守るかどうかについては、5月初頭の調査と比べて「思う」が10ポイント下落している。会談後に北朝鮮が米韓合同軍事演習を非難したりしたことが影響しているとみられる。

  • 米国のトランプ大統領(左)と金正恩委員長(右)。韓国で両者の好感度が上がっている
    米国のトランプ大統領(左)と金正恩委員長(右)。韓国で両者の好感度が上がっている
  • 米国のトランプ大統領(左)と金正恩委員長(右)。韓国で両者の好感度が上がっている

金正恩好きなのは40~50代

   調査は調査会社の韓国ギャラップが5月29~31日、全国の成人男女1002人を対象に行い、結果を6月1日に発表した。米国のトランプ大統領に対して好感を持っているかどうかについての質問には、32%が「持っている」と回答。前回3月13~15日の調査は24%で、8ポイント伸びた。「持っていない」は51%で、前回の67%から16ポイント減少した。年代別に見ると、好感を持っている人の割合は、60代以上(41%)、50代(36%)、30代(28%)、40代(同)、19~29歳(25%)の順に高かった。

   北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長に対する好感度も同様だ。「持っている」は31%で、3月の10%から21ポイントも上昇。「持っていない」は55%で、3月の83%から28ポイント減少した。年代別に見ると、好感度が高いのは50代(43%)、40代(40%)の順。19~29歳が16%、30代が26%、60代以上が28%で、40~50代とそれ以外との差が際立つ結果になっている。

   文氏の支持率は南北首脳会談直後の5月3日には83%にまで上昇したが、その後ゆるやかに下降を続け、5月31日は75%。それでも高水準を維持している。

「過去の長い期間堆積した不信の壁まで崩れたわけではない」

   ただ、

「朝鮮半島の非核化、終戦宣言、(停戦協定の)平和協定への切り替えなど、北朝鮮が合意内容をこれからも守ると思いますか」

という問いには、「思う」が49%で、「思わない」が30%。直近でこの質問をした5月2~3日の調査では「思う」58%、「思わない」20%で、むしろ北朝鮮への不信感は増している。

   ギャラップでは。

「5月中旬、北朝鮮が韓米合同軍事演習を非難して閣僚級会談延期を通知したことなどの影響だとみられる。最近の南北関係改善への期待は大きいが、過去の長い期間堆積した不信の壁まで崩れたわけではないことが現れた結果だと言える」

と分析している。

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