「揉み手したってスポンサーのためにはならない」
一方で、その影響力はしばしば議論の対象となる。朝日新聞の11日付記事でも、代表の背番号10には「暗黙の了解がある、と言われている」とし、「『アディダス』の契約選手が担う、というものだ」と指摘した。また「09年にはアディダスがユニホームの売り上げを伸ばすために、人気選手の背番号をできるだけ変えないで欲しいと日本協会に要望を出したこともあった」としている。
08~10年に協会会長をつとめた犬飼基昭氏が、田嶋会長とスポンサーについて語っていたことがある。10年12月発行の「サッカー批評」(双葉社)49号掲載のインタビューで、
「田嶋が僕のことを『スポンサーに態度がでかくてないがしろにしている』と言ったらしいんだけど、ちょっと待てよ、と。おまえみたいに都合の悪いことに揉み手してスポンサーに頭を下げるのがいいんじゃなくて、スポンサーのためには日本の代表がいいサッカーをやって人気を上げることが一番なんだと。揉み手してペコペコしたってそんなものはちっともスポンサーのためにはならないって言ったんです」
と述べている。