キーマンは長谷部
日本は前回のブラジルW杯で、コロンビア相手に1-4の惨敗。ただし前回は第3戦だったのに対し、今回は初戦で当たる。ここにチャンスはあると石井氏は言う。
「W杯優勝をめざすようなチームは徐々にギアを上げていく傾向にあります。コロンビアも最初の日本戦では前回の対戦ほどの爆発力は発揮してこないと見ています」
最低でも引き分けるためには、いかに失点を減らすか。コロンビア戦のキーマンとして、石井氏は長谷部をあげる。
「今からゾーンディフェンスなど守備の組織を構築するのは難しい。後方で守備のブロックをつくってきっちり守るのが基本となります。仮に30日のガーナ戦をベースに考えるならば、センターバックの長谷部選手がDFラインをいかにコントロールできるかが肝になるでしょう。その上で、長友選手と原口選手がDFラインのサイドのスペースをケアする。コロンビア戦は、点を取るより、点を取られないことが重要です」
GL突破のためには、「コロンビアに引き分け、続くセネガルに勝利。勝ち点4を積めれば16強進出がほぼ固まります。ポーランドに負けても1勝1分1敗で突破できる、と考えるのが現実的なプランでしょう」と話した。
ただ、「不安なのは西野監督の戦術がまだよく分からないことです。W杯での戦い方も読みづらい。守備を固める必要があるので、攻撃に変化をつけられる久保裕也選手や浅野選手らがオプションになり得ましたが、23人に選ばれなかった」と、チームのビジョンが不透明であることを指摘。西野監督が会見で「圧倒できるゲームもあるかもしれない」としていた点に関しては、
「現状、それは難しいのではないでしょうか。コロンビアはハメス・ロドリゲスやファルカオ、セネガルはマネ、ポーランドはレバンドフスキと、対戦国はそれぞれ圧倒的な得点力をもつストライカーを擁しています。一瞬で試合を決定づけてしまうことも可能です。日本の時間帯は訪れると思いますが、耐える時間が長くなるのは必至でしょう」
と石井氏は話していた。