米大リーグ、カブスのアンソニー・リゾ選手(28)が、いわゆる炎上状態だ。
2018年5月29日(現地時間)パイレーツ戦でのスライディングが波紋を広げている。
「明らかに違反行為で大問題だ」
場面は8回表1死満塁。ショートゴロが飛んだ場面だ。
遊撃手はホームに送球し、ダブルプレーを狙う。三塁ランナーのリゾ選手はゆうゆうアウトで、捕手が一塁に転送しようとした瞬間――リゾ選手の強烈なスライディングが右足を直撃し、捕手は転倒。ボールは悪送球となり、走者一掃を許した。
パイレーツのクリント・ハードル監督は守備妨害だとして審判に猛抗議するも、結局認められず。抗議中、捕手は苦痛に顔を歪めしばらく立ち上がることができなかった。
リゾ選手の行為は「悪質スライディング」だとしてツイッターで物議を呼び、米のスポーツ記者やコラムニストも続々言及している。
「リゾが『汚い選手』であるかどうかは別の問題だが、彼のスライディング行為は言語道断」(Jesse Spector氏)
「リゾは当初ベースラインの右側(外側)を走っていたが、その後ラインをまたぎ芝生に入った。そして捕手に向かって(スライディングの)足が向けられた(中略)明らかに違反行為で大問題だ」(Joe Starkey氏)
監督「間違ったプレーでは決してなかった」
試合後、MLB(米大リーグ機構)の公式サイトに「リゾのスライディングは守備妨害になるべき」と題した見解文が発表された。
機構側で問題のプレーを審議した結果、MLB公認規則6.01の4項「スライディングはベースに届く範囲で行い、守備側に接触することを意図して走路を変更してはならない」に違反していたと認定。審議結果は両チームに伝えられ、当事者のコメントも紹介されている。
カブスのジョー・マドン監督は、「間違ったプレーでは決してなかった」と異議を唱え、「公正で、厳しい野球を罰するべきでない」と機構の決定を非難。
リゾ選手は、ケガをさせようとする意図は無く、
「私たち野球選手はゲッツー崩しにはハードなスライディングが必要だと知っている。試みなくても良いが、ダブルプレーは阻止するべきだと教えられてきた」
と説明している。