内田正人氏・井上奨氏を「除名」処分 関東学生アメフト連盟が2人の言い分認めず

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   関東学生アメリカンフットボール連盟は2018年5月29日、臨時理事会を開き、日本大学アメフト部の内田正人前監督と井上奨前コーチを「除名」とする処分を決めた。理事会後の会見で発表した。

   日大の宮川泰介選手が無防備な関西学院大学のQB(クオーターバック)に悪質なタックルをして負傷させた問題で、同選手は「内田氏の指示があった」とする一方、内田氏自身は「指示した事実はない」としており、食い違いがあったが、理事会は内田氏らの言い分は「信用できない」と断定した。

  • 処分が下された内田正人氏(右)と井上奨氏(写真は5月23日の会見)
    処分が下された内田正人氏(右)と井上奨氏(写真は5月23日の会見)
  • 処分が下された内田正人氏(右)と井上奨氏(写真は5月23日の会見)

宮川選手と内田・井上両氏で食い違い

   その中で連盟は今回、内田・井上氏に厳重な処分を下した。関東学生連盟の罰則規定は、軽い順に「公式試合の出場停止」「団体活動の一部または無期限停止」「資格剥奪」「除名」がある。

   タックル問題について、宮川選手は22日に代理人弁護士2人のみを伴って会見し、関学戦前後に内田・井上両氏との間にあった会話を詳細に告白。内田氏が「相手のQBを1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と言っていたと井上氏から伝えられたほか、井上氏自身の言葉でも「相手のQBが怪我をして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」などと告げられたとした。内田氏も試合前に直接「やらなきゃ意味ないよ」などと声をかけたという。

   一方、23日の会見で内田氏は「タックルしろということは私からの指示ではございません」、井上氏も「けがを目的とした指示はしていません」と、宮川選手の主張を否定した。

   被害者側である関学アメフト部は、タックルが起きた経緯の真相解明を求めて日大アメフト部に質問状を送付しており、日大は24日付で回答。回答書には「直接反則行為を促す発言をしたという事実は確認されておりません」と内田・井上両氏に沿った主張をしている。だが、「弊部(日大アメフト部)選手につきましては、部として事実の聞き取りができておらず」と、選手へのヒアリングがなされていない。

   この回答書について関学アメフト部は26日に会見。小野宏ディレクターは、食い違いが解消されない日大側の主張に対し、「どちらが正しいのかについて、我々が調査するのは難しい。日大アメフト部の第三者委員会か、関東学生連盟の規律委員会が調べているところなのでそこで判断していただきたい」との意向を示した。ただ、自身としては「態度含めて、宮川選手の話に信憑性が高いと感じた」との見解を示していた。

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