俳優の中尾彬さん(75)が2018年5月29日放送の情報番組「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)で、加計学園問題の国会審議をめぐり「安倍さん自体が膿なんだろ」と安倍晋三首相を批判した。
首相はかねてから森友・加計学園問題などで「膿を出し切っていく」と自ら発言しており、これを皮肉った形だ。中尾さんの発言は、ツイッターで賛否を呼ぶこととなった。
安倍首相「私は常に平然としています」
「総理の言っている反論は全部『言っていません』『やっていません』『かかわっていません』。まったく反証になっていません」(立憲民主党・福山哲郎参院議員)
「これは今、委員が作られたストーリーなんだろうと」(安倍首相)
「ストーリーじゃないよ!」(福山氏)
5月28日の参院予算委員会で、加計学園の獣医学部新設をめぐる集中審議がまたも紛糾した。総理はなぜ、愛媛県にウソの説明をした学園側に怒らないのか――。野党議員から、そんな疑問の声が相次いだのだ。
愛媛県は21日、加計学園から「3年前の2月25日に(編注:加計孝太郎)理事長が安倍総理と面談した」などとする報告を受けていたと公表した。安倍首相は22日「ご指摘の日に会ったことはない」と否定した。
加計学園はこれを受け、26日に「当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出した」と謝罪するファクスをマスコミに送付。首相は28日の審議で、改めて15年2月25日に加計理事長と「会っていません」と否定した。
翌29日放送の「グッド!モーニング」では、「野党からは名前を勝手に使われた形の総理が何も反応しないのはおかしいと疑問の声があがりました」とナレーションで説明。次のように具体的な論戦の模様を伝えた。
たとえば、共産党の小池晃書記局長は「総理がかんかんに怒らなければいけないはずなんですよ。加計の言っていることが真実ではなくて総理自らをかばうものだということをご存じだから平然としているのじゃないですか」と追及。首相はこれに、
「私は常に平然としています。加計学園のコメントによれば、加計理事長ではなく当時の担当者が実際にはなかった面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うとのこと。それ以上私にはコメントのしようがない」
と答弁した。