安住紳一郎、自殺の川田亜子アナに「涙の懺悔」 「突き放してしまった」...番組中に嗚咽

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   「本当に後悔しています」「どんな謝罪をもっても許されない」――。ラジオの生放送中に嗚咽し、涙に声を震わせながらこう語ったのは、TBSの安住紳一郎アナウンサー(44)だ。

   2018年5月27日放送の「安住紳一郎の日曜天国」(TBSラジオ)。この番組で安住さんは、10年前に自殺した元TBSアナの川田亜子さんについて、「友人とか家族の別れとは、また違いまして...」と重々しい口調で切り出した。

  • 安住紳一郎さん(画像はTBS公式サイトより)
    安住紳一郎さん(画像はTBS公式サイトより)
  • 安住紳一郎さん(画像はTBS公式サイトより)

「すみません、ちょっと待ってください」

   人気アナウンサーとして活躍していた川田さんは08年5月25日、自宅近くの路上に停めた車の中で練炭自殺した。29歳だった。彼女は02年にTBSへ入社し、07年3月にフリー転身。先輩にあたる安住さんとは、5年にわたって職場を共にしていた。

   今回のラジオで安住さんは、仕事論をめぐって対立していた元同僚の田中みな実アナ(現在はフリー)と「お煎餅」をきっかけに仲直りした、という微笑ましいエピソードを披露。さらに続けて、

「内輪の話をもう1つ、恐縮なんですけども...。もう1人後輩の話をしたいと思います」

と切り出した。和やかだった番組の雰囲気が一変したのは、この直後だった。

   そのまま9秒間、出演者全員が突如として黙り込み、軽快なBGMだけが流れ続けたのだ。ようやく口を開いた安住さんは、涙声で「すみません、ちょっと待ってください」と振り絞るように一言。そして、

「川田亜子って女性アナウンサーが、私の後輩におりまして。ちょうど、一昨日で亡くなってから10年で。友人とか家族の別れとは、また違いまして...。あの、本当に、もう少し何かできたんじゃないかなと、変わらずにずっと考えています...」

との思いを口にしたのだ。発言の最中には、「ウッ」という嗚咽を漏らす場面が何度もあった。

「どんな謝罪をもっても許されないことだと...」

   さらに安住さんは、TBS時代の川田さんの様子について「仕事のやり方が少し強めだったことで、少し(アナウンス室で)孤立していた時期があって」と明かす。当時、自身も周囲の同僚から浮いた存在だったという安住さんは、

   「そのとき、まだ生きていた頃の川田が、夜中に俺のところにやってきて、『安住さん、私も孤立してしまいました。私と組みませんか?』って突然言ったんですよね。たぶん、川田は俺に甘えに来ていただけだと思うんだけども...。

   でも、俺は俺で何か、『お前とのやり方は違う。お前は自分のやり方で仕事が煮詰まったんじゃないか』と少し突き放してしまった。そこに対しての後悔がものすごくあって。その後結局、彼女は自殺してしまうんだけど、本当に、その時のことを後悔しています。川田さんのことを大事に思っていた人には、申し訳なく思っています」

と、ときおり言葉を詰まらせながら語る。川田さんが亡くなったのは、TBS退社の約1年後だった。

   「そして、川田さんのことを大事に思っていた人には、申し訳なく思っています」。そんな謝罪の言葉を続けた安住さんは、

「勝手にね10年経ってこんなことを言われてもって思うんだけど。これは本当に...(5秒ほど言葉に詰まる)...、どんな謝罪をもっても許されないことだと思ってて。俺が、この放送局のアナウンサーを続けている限りは...、川田のことを考えてあげたいってずっと思ってるんです...!!」

と、嗚咽まじりの涙声で絶叫。「(川田さんは)非常に可憐な女の子なんですけども、そしてとっても性格は強気なんですけど。さみしがり屋のところがありましたので、ぜひ、たまに思い出してやってください」ともリスナーに語りかけた。

リスナーも涙「今日の放送は忘れません」

   「ちょうど、彼女が亡くなってから10年が経ちました」「今日はちょっと、自分の話ばかりしてしまいました」――。その後、安住さんは聴くたびに川田さんを思い出すとして、歌手のKOKIAさんの「ありがとう...」という曲を紹介。ここで、川田さんの話題は終わった。

   自殺した後輩アナへの思いを涙ながらに語った安住さんに、リスナーからはツイッターやネット掲示板に、「自分ももらい泣きした」「今日の放送は忘れません」との声が相次いで上がった。そのほか、

「安住さんは10年間ずっと責任感じて背負ってたんだなあ、、」
「一人称『私』で話し始めたのに最後完全に『俺』になってるのがまた...」
「こんなに後輩のことしっかり思ってくれる先輩なんてなかなかいないと思う」

など安住さんの心情を思い遣る意見も出ていた。

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