元は韓国で広まった「都市伝説」
実は、この種の噂は以前からたびたび流布されている。「乾燥海産物」「麻酔」などで検索すると、「警察署に通う方から聞きました」「先程、教育委員会から来た情報です」「知り合いから来たメール」といった形で、ほぼ同内容の情報が流れていることが確認できる。特に2017年10月末には、沖縄県などでかなり広まり、地元紙・琉球新報のウェブ版でも取り上げられた。
当時、フリーライターの篠原修司氏らも指摘しているが、そもそもこの怪情報は、韓国で生まれたものだ。
韓国メディア「MKニュース」の記事によると2010年ごろ、やはりネットやメッセンジャーアプリなどを通じて、路上販売を装い、相手を昏睡させ、金品などを奪う――という情報が広まる騒ぎが起きた。品物が魚の干物、使われる麻酔薬が「エチルエーテル」、中国で流行している、など細部まで一致している。
この韓国発の流言を翻訳し、臓器売買という話を付け加えたものが、一連の怪情報のネタ元とみてよさそうだ。今回は、さらにそこに「大村」という具体的な地名が加わったことで、拡散が加速したと見られる。