自動車ナンバーの字体に地域差 コレクターのツイートが大注目

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字体の違い、国交省と全標協に聞いた

   それにしても、なぜこのような字体の違いが生じるのか。国土交通省自動車局自動車情報課の担当者は、J-CASTニュースの15日の取材に、「道路運送車両法上、ナンバープレートの表記について規定しているのは『ひらがなの記載』ということのみで、その『字体』の決まりまでは明記されておりません」と話す。

   自動車ナンバーの登録は全国の運輸支局(かつての陸運局)などが行うが、プレートそのものの交付は同局が委託している民間の交付代行者が行う。国交省担当者によれば、どの字体を用いるかは交付代行者の運用上の問題になってくるといい、「全国の交付代行者の業務を統括する、全国自動車標板協議会(略称:全標協)にお問い合わせいただければ」とのことだった。

   そこで全標協に取材すると、同協議会として全国30ほどある標板メーカー共通の「標準字体」を定めていると明かした。だが、プレートにひらがなが表記されるようになった時期と、「標準字体」が設定された時期には、タイムラグがあった。

   全標協の担当者によれば、道路運送車両法施行規則の一部改正で、プレートへのひらがな表記が定められたのが1955年。その6年後の61年に、「旧運輸省(現国土交通省)はナンバープレートについて、サイズの拡大、視認性の向上、色彩の検討など様式改正の検討に着手し、同省から当協会に新しい様式標板の試作依頼がありました」という。そして、翌62年に「当協会は『標準字体』というものを作り、標板メーカー等に提示したようです」と経緯を明かした。

   そのため、ひらがな表記が義務化されてから「標準字体」が設定されるまでの間、標板メーカーでは「いろいろな字体が使用されていたようです」とのことだった。

   また「標準字体」が設定された後でも、メーカーのプレート製造過程でどうしても微妙な差異が生じ得るという。ただ、担当者は「ナンバープレートの文字等の寸法には公差(編注:許容される誤差の範囲)が認められており、その範囲内で製作されています」と話していた。

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