関西学院大学の選手に危険なタックルを行って負傷させた問題で、日本大学の宮川泰介選手(20)が謝罪会見を開き、反則行為の指示などについて詳細に語ったが、その後のメディアの質問について批判の声が次々と上がっている。
なかには、「仮定の話」をあげての質問まで登場し、弁護士に止められる場面もあった。
監督陣への言及を引き出そうと同じような質問を繰り返す
会見が行われたのは22日午後からの約1時間で、後半の30分ほどが記者の質問時間に割かれた。
メディア側からは、監督・コーチへの責任についての質問が繰り返されたが、宮川選手は陳述書の読み上げから一貫して、指示があったとはいえ、自身で「やらない」という判断をせずに実行したことへの責任を口にし、指示をした監督・コーチへの質問に関しては「答える立場でない」として回答を避け続けた。
ネットでは、監督陣への言及を引き出そうと同じような質問を繰り返すメディアの姿に、
「誘導尋問的な質問やめればいいのに。監督が悪いって言わせたかったのが滲みでてる」
「事前に用意したストーリーを紡ぐ糸を引き出そうとする記者からの質問のお粗末さが目立った」
「ただ会見の質問者の質問が、監督を叩きたくて仕方ないのが見え見え」
などと批判が上がっている。
新聞記者も苦言「連携プレーで、事実を彫っていく場」なのに...
また、1人1問とアナウンスされたにも関わらず複数の質問を投げかける姿や、「将来的にはアメフトをまたプレーするか」、「やらないという選択肢はあったのか、やらなかったらどうなっていたか」といった「仮定」を持ち出して質問し、弁護士が止めに入る場面も放送されると、
「アメフト会見の記者の質問下手くそすぎない????????」
「記者会見に来る記者全員誘導質問下手すぎ芸人か?」
「記者の質問内容は、どれもこれも下手で聞いてて恥ずかしいレベル。この質問に真摯に答えなければいけないことに同情するくらい」
といった批判が上がったほか、
「アメフトの記者会見に来てる記者も上司に『普段はお前の取材なんか使わないよ?使われるためにはこの機会に選手を追い込む質問をしてこいよ?人生つぶしてもかまわないだろ?わかってるな?』って言われてるんだろうな」
「記者の質問数あれでしょ、今度は記者が会見して、上司からいくつ質問するよう指示されていて質問してしまった、その時は質問が1つまでだと考えられる状況じゃなかった。ってやるやつ」
など、宮川選手の境遇と重ねた皮肉も相次いだ。
朝日新聞の伊丹和弘記者もこの質疑応答の様子にツイッターで言及し、
「うーーーん、記者会見って、本来は記者同士のあうんの連携プレーで、事実を彫っていく場なんだよ。だから、そこで発する質問は全体に資するものでなくてはならない。テレビの記者さんたちにはそこをもう少し考えて欲しい」
と、テレビの記者の質疑応答の進め方に苦言を呈した。